「ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミンXI」感想
〈あらすじ〉
イクタの推挙によって、三等文官として国政に携わることになる少女ヴァッキェ。アナライ博士の弟子で、イクタの妹弟子でもある彼女は、とても子供っぽく、見た目は愛らしいのだが、たしかに尋常な人材ではなかった。厳粛な空気が流れる国政の場では、誰もが畏れる女帝が相手であっても理路整然と反論を声高に唱えて周囲を凍りつかせ、日常生活の中では、シャミーユが一人静かに食事をしている場に乗り込んでいって「一緒に楽しく食べよう」と女帝の顔をひきつらせる……。その無邪気さと人懐っこさと狂気を発揮する彼女は“劇薬”として、硬直した帝国や女帝シャミーユを、どのように変えていくのか? 一方、元帥となったイクタをはじめ、トルウェイ、マシュー、ハロたちも、カトヴァーナ帝国を変えるべく、新たな地位に見合った行動をそれぞれ始めていた――。
いよいよ新展開へ向かって物語が転がり出したXI巻から目を離すな!!
感想の方でのブログ更新はどんだけ振りですか、と。二ヶ月ですか、そうですか。うん、誤差誤差……年内残りはもっと更新して行きたいと思います。それでは感想です。
アルデラミンってアニメ放送してたんですね。いや、びっくり。いつの間に始まって終わってたんですか。
胃が痛くなりそう新章から一転、イクタの妹分であるヴァッキェが掻き回しまくる今回のお話。まさに劇薬。ぶっ飛んだ存在であるヴァッキェに反発するシャミーユだったけれど、まあ言ってることは間違っちゃいないし、ズカズカ心の隙間に踏み込んでくる彼女に次第に距離を縮める(?)のだった。シャミーユがシャミーユとして相対できる人物ができたのは、イクタの狙い通りである。
またもうひとり。本心を明かしたハロにもまた試練があったりと役割が与えられてなかなか良かった。
そして始まった三国会議。咬ませ犬として名高いジャンさん見てるのちょっと辛いので、たまにはイクタに勝たせてあげる展開にしてあげられませんか。次回はアナライが掻き回してくれそうだなあ。
スレイヤーズ世代だけど「ライトノベル個人史」書いてみた
ライトノベル遍歴を語るエントリが流行っているようなのでその波に乗ってみました。
ブログ、久しぶりに更新するなあ。
【小学生編】
僕が初めてライトノベルに触れたのは小学校6年生の時。「初めて読んだライトノベルは?」と質問すると良く良く登場する超有名タイトルである『スレイヤーズ!』です。
キッカケは三つ年上の従兄殿。当時アニメ放送もされて大人気だったようで(僕は全く知りませんでした)、従兄もハマって原作を読み始めたようです。まあ自分が好きな本を人に薦めたくなるのは分かる。
「文章読むの面倒だなあ……」とは思ったものの、強烈に推す従兄はちょっと乱暴者でもあったので断ることができず、結局読むことになった訳ですよ。
これが……とんでもなく面白かった!
文章は軽いテンポで読みやすいし、イラストは想像を補完する良い手助けになる。こんなに楽しいものなのか、と1巻を読む終えて感動したものです。そのまま従兄が所有していた『スレイヤーズ!』を借りて一気に読み進めた、と。
……こう考えていくと、従兄が僕に『スレイヤーズ!』を薦めなかったら、これまでライトノベルを通じて知り合った人々との「出会い」はなかったんだなあ。感慨深い。
そんな従兄ですが、先日、90歳を迎えた祖父の誕生祝いの席にて僕の息子(1歳4カ月)を重たい木製の椅子ごと高い高いしてました。彼の腰が心配です。
【中学生編】
『スレイヤーズ!』を読んでいたことで仲良くなった友人・タカさん。長身イケメンで女子となんの気負いもなく会話をする彼の存在がやたらと眩しかったのを覚えています。『スレイヤーズ!』の続きはタカさんに借りたり、直ぐに読みたい時は新刊だけ買ったりしてたような。タカさんが同じ作者ということでオススメされたのが、『ロスト・ユニバース』や『闇の運命を背負うもの』だった。
……昔のライトノベルを調べると結構電子書籍になっているんだな、と感心。それはともかく。
特に『ロスト・ユニバース』はアニメ放送もあって何回も読んだ。『スレイヤーズ!』のアニメを観られなかったこともあって、部活を放り出して帰宅してアニメは観てたなあ。良い子も悪い子もマネしちゃダメです。あとヤシガニの悪口はやめろ。
そこから「自分でも面白い作品を探してみよう!」と思い、書店で手に取ったのが『魔術士オーフェン』ですよ。
早速読み始め……違和感を覚える。読んでいて何かが足りない。何かをすっ飛ばしてしまったような「何か」……そして読み終えた時に、その違和感の正体を知ったのだった。
「これ、2巻じゃん……」
もっと早く気付けよ、と。確かに『魔術士オーフェン』には巻数表記がありません。僕がナンバリングなしのライトノベルを嫌う大元は実体験にあったのでした。いや、本当にあの時はビックリした。
この後からはお小遣いが許す限りライトノベルに手を出していきます。代表格としては『セイバーマリオネットJ』『必殺 お捜し人』そして『極道くん漫遊記』かな。
『セイバーマリオネットJ』でラブコメ(エロコメ)の素晴らしさを知った少年たちは多かったのではないだろうか? 僕はライム派です。それと『極道くん漫遊記』は本当にゴクドーくんの人格がクソすぎて笑えて、いやこの出鱈目な話はちゃんと落とせるのかと心配になることも多々あったけど最後にはしっかり締めくくるから凄い。中村うさぎ先生すごい。だから中村うさぎ先生の悪口は止めよう。
『極道くん漫遊記』は外伝を他のレーベルで刊行していたので、別の意味である種のキッカケを作ったと思う。
そうです。電撃文庫から出ていたのです。富士見ファンタジア文庫、たまにスニーカー文庫を読んでいた僕にとって、新たなレーベルに手を出すのはチャレンジではありました。外伝のゴクドーくんは本編以上にクソでした。(褒め言葉)
中学時代といえば『フルメタル・パニック』の話もしないと。
確かキッカケは隣の席の女子です。とはいっても皆さんが期待するようなお話ではなく、むしろ蓋を開けると闇が深い話かな。中学時代、友人皆無の隣の女子が独り、クスクス笑いながら読んでいたのが『フルメタル・パニック』だった訳です。それを見て単純に面白そうだな、と。闇が深そうなので彼女の話はここで止めます。その後は友人・タカさんにもオススメして二人で良く「ポニー! ポニー!」と叫んでいたのは黒歴史です。ちなみに僕はテッサが好きです。
そしてもうひとつ、中学時代のライトノベルで話しておかなければならないのが、
『ブギーポップは笑わない』です。ある日、友人・タカさんが「これ読んでみて!」と勢い良くオススメされた記憶。まあタカさんが言うなら……と読んで衝撃。なにこの新鮮かつ厨二病全開のお話。こんなんハマらない方がおかしいやん。あまりの面白さ、その余韻もあってその夜はなかなか眠れなかった。
と、いうことで既刊を一気に購入&読破。こうして僕は霧間誠一の抜粋分を暗記するまで読み込むほどブギーポップが……上遠野浩平先生が大好きになりました。小テストの空白部分に霧間誠一の抜粋分を書いていたのもまた立派な黒歴史です。あれを見た先生、僕のことどう思っていたのかな?(遠い目)
【高校生編】
『ブギーポップは笑わない』以降、電撃文庫に傾倒していきます。新人賞作品をチェックするようになってきたのもこの時期。その中でも当時、好きだったのは『ダブルブリッド』と『天国に涙はいらない』といった両極端な内容の2作品。
特に『ダブルブリッド』はライトノベル個人史の中でも上位に挙げるほど好きな作品でした。序盤は良い刊行ペースだっただけに、途中でパタリと止まってヤキモキしたものですが、最終的には完結に至ったので読者としては幸せでした。『天国に涙はいらない』もある意味そんな感じはありましたが。この作品で僕は「萌え」の何たるかを学びました。
それと新人賞作品繋がりでこの作品が誕生したのもこの時期だった。
『キノの旅』の影響でライトノベルを読み始めた、という方も多いかと思います。僕も初めて読んだ時に「こんな書き方もあるのか……!」と驚いた印象があります。同時にある意味「ライトノベルっぽくない」作品でもあったかな。そういった意味では大きな可能性を持っていた。もう20巻も出ていて時間の流れを痛感。
あと高校時代に読んで衝撃的だったのが『DADDYFACE』ですね。
注目すべきはその設定。貧乏大学生の主人公が9歳の時に生まれた娘(現在12歳)と一緒にトレジャーハンティングするお話です。何を言っているか分からないと混乱しながらも興味を持ったロリ○ン諸兄の皆様はぜひ検索してほしい。未完のまま絶版らしい。ちなみに僕はこの内容を高校のクラスメートに嬉々として教えてドン引きされた過去があります。
まあ高校時代は友達らしい友達もいなかったので「ライトノベルが友達」といっても過言ではなかったか、と。この時が一番ライトノベルの話をしたくて仕方のなかった時期だねえ。
マイバイブルである『エンジェル・ハウリング』の話、メッチャしたかったです……安西先生。
ドラゴンマガジンはこの作品を読むために買っていたようなものです。文庫書き下ろしの奇数巻とドラゴンマガジン連載分を纏めた偶数巻で主人公が異なり、二つの主人公が交錯しながら物語を紡いでいく構成が素晴らしかった。
【大学生編(前期)】
まだ続くのこのエントリ感。しかも大学生は前後期2部構成ですよ。
前期の1〜2年生時は大学近くで一人暮らしをしていて、そっちで書店アルバイトをしていました。そのアルバイト先は1階が雑誌を中心とした一般文芸・ビジネス書で、2階が我らのライトノベルコーナーがある店舗。主に1階担当だったため、2階が気になって仕方がなく、かなり集中力を欠いたアホなアルバイト学生だったと思います。
「ライトノベル」という言葉を耳にするようになったのはこの頃ですね。最初に聞いた時は「ライトノベル? 作家と読者をバカにした呼び方。断じて許すことはできない!」などと思っていたのに、今では便利に使っています。人は変わるものです。
アルバイト代を注ぎ込んで、色んな作品に手を伸ばした結果、後々収拾がつかなくなるキッカケを作った時期でもあります。とにかく面白い作品に飢えていて、その中でライトノベルらしい楽しさを感じられた代表格が『バッカーノ』『空の鐘の響く惑星で』です。
成田先生は勢いで書き上げるタイプで、渡瀬先生はプロットを練り上げて書くタイプと感じたのを覚えてる。極端な作家さん達だけで間違いのない面白さに魅了されたなあ。
反対に面白いという声を良く聞いた『涼宮ハルヒの憂鬱』を読んでダメだったんだよねえ。
当時はぶん投げて、アニメ放送後に読み直し『涼宮ハルヒの消失』でこの物語の面白さを知ったので、僕みたいに1冊で投げちゃった人は消失まで読んでみようね!
しかしハルヒはこの後、多くのラノベ読みを生み出す作品になるのだから偉大ですわ。足向けて寝れませんよ。(ぶん投げたハルヒを拾いながら)
書店アルバイトをしていると他店の平台構成がどうなっているのか気になるもので、色々な書店を覗いては平台に並んでいるライトベルを物色していました。
緑色のカバーが目立つMF文庫Jを読み始めたのはこの辺り。
アニメのノベライズ作品を出している印象が強かったので、オリジナル作品が刊行されていることに驚き。
特に『風水学園』は凪さんイラストもあって好きでした。それと『神様家族』が後にアニメ化したの際は「MF文庫J、やるじゃん!」と思ったものです。CS放送だったけど……。
MF文庫Jが大変気に入った僕は新刊もチェックするようになり、新人賞作品も読んだ訳ですが。
やー、『ホーンテッド!』『青葉くんとウチュウ・ジン』どちらも面白かったなー。今思うと凄い二人の作家さんなんだけど……松野先生…………。
あとこの時期に読んで忘れちゃならないのが、今をときめくあのお方のデビュー作。
西尾維新先生だーーーーーー!!
叫んだのに深い意味はありません。当時、プロフィールにあった「京都の二十歳」が印象的でした。『戯言シリーズ』をアニメ化するようで、いーちゃんがどんな感じなのか見てみたい気がする。(Blu-rayパッケージを指くわえながら見てる)
【大学生編(後期)】
住まいを実家に戻し、地元の書店でアルバイトを開始しました。今回は志願してライトノベルコーナーを担当することになり、社員さんが「自由にやっていーよー」みたいな軽い感じだったので結構楽しくできました。
まあある意味、この時期が一番ライトノベルを読んでいなかったかなあ。なんというか、ライトノベルコーナーを担当すると並んでる本が全部自分のものみたいな錯覚に陥って「いつでも読めるしー」感覚になってた。買っても読まない、積読病が発症したのもこの頃。大学生前期に読んでるシリーズを広げた分、積読が溜まる溜まる。未だに消化できてない。
そんな中で急に「ラブコメ読みてー!」となり、選んだのは前々から気になっていた『ゼロの使い魔』です。
読みやすくて面白い。あとルイズ可愛いシエスタ可愛いのよ。既刊数巻を一気に読んで何度も読み直した名作。
そしてその『ゼロの使い魔』がアニメ化してブレイク。ついにMF文庫Jの時代がやってきたのです。読み終えてから平台展開していたので、捌ける捌ける。「在庫がないのでMF文庫Jさん、もっと刷ってくれ〜〜!」状態。自分が推してる作品がバンバン売れるのは嬉しかったなあ。
そしてこの時期に創刊されたGA文庫。創刊ラインナップからだと僕は榊一郎先生の『ポリフォニカシリーズ』を読みました。
その後、シェアワールド展開して色んなシリーズが発売され、律儀に買ってた僕ですが「赤」以外はほぼ手付かずの惨状に。本棚に並べるのも一苦労だよ!
まあ「ポリフォニカ以外は売れない、これじゃあポリフォニカ文庫だよ」と言われてた時代を思うと、今のGA文庫の伸びは凄いよねえ。
もうひとつHJ文庫も創刊してるのもこの時期だったかな。創刊時にライトノベルコーナーを担当していたと記憶している。
四季童子さんが好きだったら買うよね、『グロリアスドーン』うんうん。HJ文庫は創刊仕立てなのにすぐに装丁を変更したので、僕の家にある装丁変更前の『グロリアスドーン』はある意味貴重なのでは?
「最果てのパラディンI 死者の街の少年」感想
〈あらすじ〉
かつて滅びた死者の街。そこには1人の生きた子供が存在した。人生の落伍者となり、何もできずに死を迎えた記憶を持ち、無力感に苛まれる少年ウィル。そんな彼を育てるのは、3人のアンデッド。豪快な骸骨の剣士、ブラッド。淑やかな神官ミイラ、マリー。偏屈な魔法使いの幽霊、ガス。彼ら三人に教えを受け、愛を注がれ、少年は育てられる。解き明かされてゆく、死者の街に秘められた、不死者たちの抱える謎。善なる神々の愛と慈悲。悪なる神々の偏執と狂気。その全てを知る時、少年は聖騎士への道を歩みだす。
ちょっと前まであんなに暑かったのに随分と涼しい毎日となりました。まあ雨続きということもあってお出かけもしにくいですが、そんな日には読書も良いかと……と、言っている僕が読めていないですね。(汗)
さてさて本作をオススメされた夏のラノベオフから1ヶ月以上が経過しているという。そりゃあ涼しくもなりますよ。話が逸れる前に感想に移ると……あらすじを読んだ瞬間、「あ。これは絶対面白い」と感じてはいたのだけど、まあ実際読むまでには背中を押して貰う必要があったという。表紙が硬派すぎるんだよっ!(悲鳴)
んで読みました。素直に面白かった。でも、これは良い意味でも悪い意味でも言わせて頂くと、「骨太すぎるだろ!」と。いやいや、これだけ壮大な物語が明けることは歓迎だけど、最後までやってくれるのかどうか不安になるほどの骨太な物語だった。登場キャラクター全員が濃厚すぎ。なんだよ、アンデットに育てらる少年ってオオカミ感覚かよ。
まあまさに物語の始まりなんです。これ、始めたからには終わらせる義務が出版社側(作家側とは言わない)にはあると僕は思うんですよね。でないとこれは罪ですよ。こんな素晴らしい物語を最後まで見せないことに対する、罪です。(プレッシャー)
「おまえをオタクにしてやるから、俺をリア充にしてくれ! (15) 大学生編」感想
〈あらすじ〉
リア充になろうと決めた日から、ずいぶん経った。いつの間にか、普通に女の子と話せるようになった。服だって自分で買えるようになった。だけど、本当にリア充になれたんだろうか。先生になって、自分だけの力で頑張ると決めた長谷川。オタク系の会社で奮闘する小豆ちゃん。新しい恋に向かうことを決めた鈴木…みんな、前に進んでいく。俺もアイツのために、進まなきゃいけない。俺はまだ、本当のリア充になってない。「初めての同棲生活だよ?楽しまなきゃ損じゃん?」大学4年生の時。アイツの笑顔を見ながら、そう思ったんだ。さぁ。明日は、俺と恋ヶ崎の結婚式だ―
一度は完結したと思っていたオタリア。大学生編というラノベ読みを熱狂させた「俺得」展開も……ついにここで本当の完結を迎えます。結婚。いや、ここまで書ききるのはある意味では凄いことなんだけど。ここまでやり切るとアニメ化まではいかないのかな。
分かっていた結末ではあるけれど、いやー、あの1巻を読んでここまでやるとは思いもしなかったよ。本当の本当のハッピーエンドってやつです。直輝と恋ヶ崎にはいつまでも幸せでいて欲しい。結婚してからが本番です。(真顔)
ところで一部のラノベ読みが期待していたネトラレ展開はありませんでした。本当にありがとうございました!
「小説 ガーリッシュ ナンバー (1)」感想
〈あらすじ〉
女子大生の千歳が、夢と野心を胸に飛び込んだ声優業界。そこからトントン拍子に人気が出て―なんてわけもなくおかしな業界のシビアな現実に直面中!仕事なし×やる気なしの新人声優・千歳の未来はどうなる!?
ガガガ文庫「あやかしがたり」で大人気となった渡航さんが新人声優を題材に描く女の子たちの奮闘(?)劇。ん? 今の説明でおかしなところがありましたか?……嗚呼! そうでした、人気作は「あやかしものがたり」でした。劇場版公開まである。
……冗談はともかく、「クオリディア・コード」も並行して進行しているのを考えると、渡さん、マジ仕事しすぎです。お身体、労ってくださいね……。
これからアニメ放送を控え、色々な媒体で展開されていくであろう「ガーリッシュ ナンバー」です。最初にコミック版を読むべきかどうか悩んだのだけど、まあまずは指揮を取る渡航先生執筆のこの作品から読むべきという結論に至ってガシガシサクサク読みました。
作家が誰か知らない状態でも「これ書いたの渡さんでしょ?(笑)」と分かるほど渡航カラー全開で僕は大変嬉しくなりました。声優の卵としてユルユルとスタートした主人公である千歳のね、根性がね、もう舐めてるとしか思えないのだけど、僕はそんな彼女のスタンスが大好きだったりします。
「よくよく考えるとこれ、女主人公ものじゃね?」と思うものの、なんだろう、何故かそんな風には思えない何かが千歳にはある。声優仲間の八重がヒロインまである。むしろ八重が声優として売れに売れて千歳が完全なるダークサイドに堕ちるまでやって欲しいまである。(心臓に悪い)
アニメ前日譚……ということだけど、これはまだ1巻。前日譚で何処までやるんだってばよ。千歳の兄貴はどういう役回りになっていくのか。これが普通のラブコメだったりプロデューサー的なあれだったりすると好意を向けられたり何だったりするのだろうけど、なんだかそんな気がしないぞ。女の子たちだけでゴーイングマイウェイな声優人生を突っ走って楽しませて欲しいにゃあ。
「ゼロから始める魔法の書 (4) コミカライズ 」感想
〈あらすじ〉
「十三番」が国内の魔女を大量虐殺しようと企んでいると知ったアルバスは、魔術そのものを無くすことで、魔女を守ろうと思い立つ。そのためにはゼロの協力が必要で、傭兵は再びゼロの元へ向かおうとするが――。
原作1巻だけで4巻も展開していることに今気づいた顔をしている。まだ終わってないから5巻までで1巻の話か。ほええ〜〜。
今回は一度は引き裂かれかけた傭兵とゼロの絆が、本当の意味で結ばれるお話。ゼロの泣き顔が素晴らしかった。すれ違っていた想いがガッチリ噛み合ったような。その瞬間を目の当たりにしたんです。そして十三番の行動を含め、事の発端を見るに全てゼロが可愛いのが悪かった、と。(大いなる誤解)
それとアルバス、原作読んでて最初から女の子とは知っていたけれど、劇中で明らかになってから絶対可愛くなったよねえ。なにこれ、なんだかいけない沼に足を突っ込んだ感覚がするわ。(ズブズブ)