飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「約束のネバーランド」感想

約束のネバーランド 1 (ジャンプコミックス)

〈あらすじ〉
母と慕う彼女は親ではない。共に暮らす彼らは兄弟ではない。エマ・ノーマン・レイの三人はこの小さな孤児院で幸せな毎日を送っていた。しかし、彼らの日常はある日突然終わりを告げた。真実を知った彼らを待つ運命とは…!?

このマンガがすごい!」の男の子部門1位らしいというので名前は知っていたのですが。ラノベに対する自分自信のアンテナも疑わしくなってる昨今、マンガについてはもうほとんどついていけない感じです。歳をとりました。嫁さんが購入したのだけど、買った本人よりも先に読んだという……。

孤児院で暮らす少年少女たち。ママと呼ばれる女性から愛情たっぷり育てられた子供たちは里親に引き取られるまで……孤児院にて幸せに暮らしていた。「孤児院の敷地から外に出てはいけない」「毎日特殊なテストを受けなければならない」というルールはおるものの、年長の少女・エマは同じ歳で特に仲の良いノーマンとレイと共に遵守し、テストでは優秀な成績をおさめていた。しかしある日、ルールを侵したエマとノーマンは見てしまう。里親に出されたばかりの妹分が殺されているところを。そして知る。孤児院の正体が、異形の「鬼」たちが食べる「人間飼育場」だったことを。愛しいママは子供たちが出荷されるまでを見守る管理者であることを……事実を知ったエマとノーマンはレイを仲間に加え、孤児院からの脱出を試みるのだが……。

あらすじ=設定は大好物なサバイバル系ですね、ということで既刊7巻まで一気に読みました。エマとノーマン、レイの子供とは思えない体力・知力と胆力をフルに活かし、ママことイザベラを裏をかこうと奔走する。しかし才能を発揮する子供たちを育てたイザベラは一枚も二枚上手で簡単には脱出を許さない緊迫した展開が描かれている。

鬼たちは何者なのか? 鬼に準じているイザベラのような人間は何を考えているのか? 脱出した先……外の世界はどうなっているのか?

気になる疑問がドンドン出てくる中、週刊連載だからか、思ったよりも展開のスピードが遅かったのはヤキモキ。20巻くらい出てから読むとスピード感が出て更に面白くなるのかも。キャラクターも多いので、各々の活躍の場はこれから増えて行くんだろうなあ、と。期待という意味ではこれからが楽しみな作品でした。それと女主人公なのも新鮮で良し。

「灰と幻想のグリムガル level.11 あの時それぞれの道で夢を見た」感想

灰と幻想のグリムガル level.11 あの時それぞれの道で夢を見た (オーバーラップ文庫)

〈あらすじ〉
──やらなきゃいけないことを、やる。やるんだ。今は。歯を食いしばり、両足を踏ん張り、グォレラたちの襲撃に再び向き合うハルヒロ。
彼は、使命で自分を奮い立たせ、"彼女"の死という現実から目を背けようとしていた。
そして、抱えきれない後悔と絶望を前にした時、謎の男・ジェシーが囁く。「方法ならある。一つだけ」と。一方、フォルガンを脱退したランタは、世話役であったタカサギの追跡から必死に逃げていた。千の峡谷(サウザンドバレー)で、いつ終わるともしれぬ逃避行。体力と精神が限界に達しようとした時、ランタの脳裏を去来したものとは……?

大切な人を失ったと思った。でも戻ってきた……正直、マナトとモグゾーに続いてメリイまでいなくなってはもう心が持たなくなる。

なのでこの結果で良かったかと。あとランタについては、まあランタだからどうにでもなるでしょう。

「灰と幻想のグリムガル level.10 ラブソングは届かない」感想

灰と幻想のグリムガル level.10 ラブソングは届かない (オーバーラップ文庫)

〈あらすじ〉
ある義勇兵が深い傷を負い、山中で一人その人生の終焉を迎えつつあった。
死に間際、彼は思い出す。元いた世界の残滓を。そして、疑問を抱く。
――この“グリムガル”という世界とはなんなのか? と。
一方、千の峡谷(サウザンバレー)を抜けオルタナを目指し東へ進んでいたハルヒロたちは、道中の森で、巨大な猿のようなモンスター・グォレラたちの襲撃を受けていた。レッドバックというリーダーに率いられたグォレラの群れに苦戦を強いられる。辛うじて追撃を振り払い、逃げ込んだのはオークの出来損ないが隠れ住む村だった……。

不可思議なジェシーの登場によって、少しだけ「グリムガル」と、この世界にやってきた人たちの背景が描かれていく。まあなんというか、毎巻毎巻そうだけど忙しい展開だよねえ。生きることに必死で、生きるために戦い続けている。

なので、最後の展開には「えっ?」と思うとともに、口絵イラストのメリイはフラグだったと。でも驚いたものの悲観的にならないのはジェシーという存在がいたから。ああ、やっぱそうなるよね、というラストだったので希望が持てます。好きなキャラだからそのままフェードアウトは勘弁です!

「灰と幻想のグリムガル level.9 ここにいる今、遥か遠くへ」感想

灰と幻想のグリムガル level.9 ここにいる今、遥か遠くへ (オーバーラップ文庫)

〈あらすじ〉
何度おなじ過ちを犯せば……おれたちは……。
ジャンボという名のオーク率いるフォルガンとの戦いが混迷を極める最中、ハルヒロたちはかつてない危機を迎えていた。ランタのフォルガンへの寝返り。そして、一人また一人と散り散りになっていく過酷な撤退戦。パーティのみんなの安否がわからないまま、ハルヒロたちは自分たちにとってパーティの仲間が、どんな存在だったかを再認識していく。失いそうになってはじめて知るそれを、ハルヒロたちは本当に失ってしまうのか、それとも――。
霧深き千の峡谷(サウザンバレー)で、“孤独”という敵と相まみえる時、灰の中から生まれし冒険譚は新たな一幕を紡ぎはじめる。

ランタがいなくなった。それがショックなのが、意外といえば意外な感情ではあるけれど。人には情がある。繋がりを求めたいという想いがある。傷ついて、亡くして、ここまで歩んできた彼等は……家族同然の間柄になっていた。

まああれだけの時間を共有していれば、そうだろう。特に今回のように仲間がバラバラになっていれば、余計にその感情が込み上げてくる。苦難の連続の中で、しかし挫けることだけは亡くした仲間のためにもあってはなず、進み続けていくハルヒロたちの姿は眩しい。いや、本当に辛い時間が続くねえ。

「灰と幻想のグリムガル level.8 そして僕らは明日を待つ」感想

灰と幻想のグリムガル level.8 そして僕らは明日を待つ (オーバーラップ文庫)

〈あらすじ〉
『グリムガル』へと帰還したハルヒロたち。しかし、元の世界とはいえ、そこは人間族の勢力圏外だった。手始めに偵察に出たハルヒロとユメは、偶然にも同じ「暁連隊(DAYBREAKERS)」のパーティである〝颱風(タイフーン)〟ロックスたちと出会う。彼らとオークや不死族の戦いに巻き込まれたせいで、残る4人もバラバラになってしまい―――!?
ようやく戻ってきた世界でも、待っていたのは更なる冒険だった。灰が舞い、幻想を越えた先に何があるのか、いまはまだ誰も知らない。

グリムガルの感想がたっぷり溜まっておる。というか、こんなに発売されていたのね。感想書かないでいると巻数の積み重ねを感じなくなってしまう。はい、引き続き省エネモードでお送りいたします。

グリムガルに帰ってきた直後、また強敵に出会ってしまう一向。いや、普通別世界から帰ってきた規模の後だとキャラクターに急速取らせません? そのまま大忙しのハルヒロたちに、ツイッターランドで見たことあるような仲間?たちが接触するという。もう敵が強すぎるもんね。救援がないと無理ゲーです。

ランタがランタらしくランタした最後だったけど、まあランタだし仕方ないよね。ランタだからって妙な説得力ない? ところで表紙のシホルのアングル、エロすぎませんか(歓喜)あとユメはマジで癒し。

「暗黒神殿: アルスラーン戦記12」感想

暗黒神殿: アルスラーン戦記12 (光文社文庫)

〈あらすじ〉
ついにペシャワール城に魔軍が襲いかかる!クバードらの善戦むなしく、魔将軍イルテリシュ率いる数万の魔物たちの猛攻に城は陥落寸前に。そのとき―。一方、客将軍としてミスル国に滞在するヒルメスには、国を乗っ取る千載一遇のチャンスが訪れていた。さらに、王都エクバターナの地底では、蛇王ザッハークの眷属が暗躍する!激動のシリーズ第十二弾。

1月は順調に更新していたのにパタリと止まって「またか……」となりそうでしたが、いやいや省エネモードでもやりますよ。ところでモンハンワールド、面白すぎじゃないですかね?

アルスラーンの文庫版、いつの間にか発売されているので意識しないと買い逃しが酷いことになっている。特に先行してるノベル版があるので不要に調べるとネタバレ攻撃を受けてしまうところが辛いです。ええ、盛大にネタバレ、喰らいました。

順調に話が転がっているなあ。終わりに向かって走り出している感じが、こう、じわじわと。ヒルメスの台頭が恐ろしいというか、もう感心するというか。登りつめるとはこういうことなのかな。「魔」側との戦いはファンタジー感強すぎるので、やっぱ人対人の方が盛り上がるよねえ。