飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「セックス・カンパニー」感想

セックス・カンパニー (Novel 0)

〈あらすじ〉
世界的大企業の末端に勤める千耶は、昔からラッキースケベ体質だった。今の会社に勤めるようになってからも、後輩の凛々世にラッキースケベを発動しまくり! でも、彼女はなぜか許してくれていた。そんなある日、親会社の社長から男子禁制の楽園と言われる【ヴァルハラ】へと呼び出される。そこで待っていたのは、新入社員と自身を偽っていた凛々世だった。彼女は千耶にミッションを下す。『進化したラッキースケベ体質、ラッキーエッチで美女100人を攻略して、至高の9人を見つけ出せ!』と。普通の会社員が、文学少女やアイドル達とエッチ三昧! ラッキーエッチラブコメ、ご開帳!

プロデューサー!「セックス・カンパニーでしょ、セックス・カンパニー!」と思わず某アイドル育成に励むゲームのCM的口調で連呼したくなるタイトルの「セックス・カンパニー」読んじゃいました。「セックス・カンパニー」読んでもいいじゃない、だって男の子だもの、てりあ。うむ、言葉に出したい日本語?だな。

ラノベ主人公なら誰もが持っているラッキースケベ(偏見)の上位種であるラッキーエッチの力を持つサラリーマンの主人公が、可愛い女社長の側近の才を持つ女性を探し出すためにメッチャエッチなことをするラブコメです。自分でも何言ってるか分かりませんが、ほんとそんな感じなんです。設定は全てセックスするために存在するんですよ。もうノベルゼロってレーベルがセックスしたいために存在しているようにすら思えます。何しろ他のノベルゼロ作品は「セックス・ファンタジー」しか読んでませんからね!

だた前作の「セックス・ファンタジー」と比較してセックスが遠慮気味だったように思えます。もっと吹っ切れてセックスしまくって欲しかったなあ。だってタイトルにセックスの文字があるんですよ、男の子はみんな期待しているんですからね! メインヒロイン枠の後輩でもあった美少女社長とセックスまでいかない焦らしっぷりは、まあこれはこれで良かったかなと。そういうのも結構好きです。次回作のセックスはどこが舞台なのかなー??(期待)

「機動戦士ガンダム ヴァルプルギス 2」感想

機動戦士ガンダム ヴァルプルギス 2 (角川コミックス・エース)

〈あらすじ〉
シロッコの生まれ変わりと目される少年とオーヴェロンが覚醒する!
宇宙世紀0089年、パプテマス・シロッコと関係があると思われる主人公マシロ・オークスは謎のガンダム・・・オーヴェロンと出会う、そして本当の戦場で真の才能を試される。

今年の11月公開予定の「機動戦士ガンダムNT」のキャラクターの中に「シャアの再来」がいて、いやいや一体何人いらっしゃるんですかシャアの再来!?……とツッコミ入れたのだけど、世間様の反応も同じで安心した。

そういう意味ではこの「ヴァルプルギス」も「再来」というか「似て非なる何か」なキャラクターが何人かいて、彼等の存在が物語の鍵になっていくんだろうな、と。今のところ、意味深な発言は飛び交っているが、核心については良く分からない状況。読書メーターの登録数を見るとあまり多くないので、その辺りの謎が解ける前に、あるいは急ぎ足になって回収されないまま終わるのだけはやめて欲しい。まあ余計な心配だけどね(笑)

個人的ツボは火力を備えたシールドが好きなんだよねえ。最初はGP2サイサリスの盾かと思ったら、これも偽装かよ、と。機体も武器も皮被ってやがるぜ。

しかしシロッコが一体何をしたかった、するのか? ちと先が読めんです。

「ちょっぴり年上でも彼女にしてくれますか?~好きになったJKは27でした~」感想

ちょっぴり年上でも彼女にしてくれますか?~好きになったJKは27でした~ (GA文庫)

〈あらすじ〉
「私とデートしてくれませんか?」
男子高校生・桃田薫はある日、電車で痴漢に遭っていた女子高生・織原姫を助ける。二人は互いに惹かれあい恋に落ちていくのだが、彼女には人に言えない秘密があった。
「……私、本当は、27歳なの」
好きになったJKの正体はアラサーのOLだった!? 秘密がバレた織原は桃田の元を去ろうとするが――
「――好きです、織原さん。本当のあなたが大好きです」
「いいの……? 本当に、私で」
平日OL→週末JK!? 可愛すぎる奇跡のアラサーとまっすぐな男子高校生による年の差・純愛・甘々ラブコメディ、堂々開幕!

年上のヒロインは好きですか?
はい好きです(即答)
私見ですが、「ヒロインが年上」の作品って少ないような気がするのは需要と供給のせいですかね。1〜2歳上位はあるんだろけど。「男が年上」しかも極端に上、というパターンは良く見えるなあ。もっと増えていいぞ。

高校生・桃田薫はある日、電車で痴漢にあっていた女子高生を助ける。そのことがキッカケとなり、彼女……織原姫との交流を繰り返していき、やがて桃田は姫に告白をする。その答えは、ノー。間違いなく惹かれ合っていた二人……しかし姫には大きな秘密があった。実は女子高生というのは嘘で、本当は桃田と一回りも年上の「27歳」の社会人であることを。

15歳の男子高校生と27歳の女子高生……じゃなkった女子高生のコスプレをしていたOLが織りなすラブコメでございます。この年齢差がなかったらニヤニヤして読めなかったなあ。それと、ななせめるちさんの姫のイラストがメッチャ刺さります。確かに制服をきるとJKに見えるし。これは惚れてまうやろ。そういう意味では、男子高校生を翻弄した姫の罪は重いと思います。あれ、男子高校生15歳相手だと法に触れるんですかね? でもそんなの関係ねえ!(地面に拳を何度も振り下ろす)

非現実だから面白いと笑えるところがあるけど、こー、大人になるとこの年齢差が結構効いてくると思ったり。桃田くんの純粋さと若さがあってこそ貫ける愛なんですよ。それに押し切られる姫さん。まあニュースなんか見てるとこの年齢差も珍しい訳ではないからね。

とにかくこの年齢差を感じながらニヤついて見るのが吉。その点では良質なラブコメ劇ですな!

「ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミンXIV」感想

ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミンXIV (電撃文庫)

〈あらすじ〉
ついに帝国本土へと侵攻を始めたキオカ軍。国境近くの平原で対陣した両軍は激しく激突。爆砲の圧倒的な威力に塹壕戦で対抗する帝国軍だが、ジャンの知略はそれすらも貫き、戦線後退を強いられたイクタたちは厳しい防衛戦を続ける。一方、海での戦いはそれ以上の危機に直面する。艦隊の全艦を爆砲艦で揃えてきたキオカ海軍を前に、帝国海軍はまともな戦闘にさえ持ち込めず撤退を開始。精霊通信の開通によって、戦場の全ての情報をリアルタイムで把握し対応するようになったジャン。指揮下の全軍をして「完全な軍隊」と自負する彼を相手に、イクタ率いる帝国軍は勝機を見出せるのか―。

アルデラミン、ついに最終巻です。「アンデバランじゃなくてアルデラミン」と訂正されていた頃が懐かしい。(ブラック・ブレット参照)

口コミで評価を集めた作品で、当時、僕もブログ・Twitterで推しました。や、1巻を読んだ時点で……イクタとシャミーユの約束を知った時から、「ハッピーエンド」は期待していなかったので、まあこの終わり方には納得しています。前半戦の最終決戦の行く末よりも、その後に起きる出来事の方がドキドキした。口絵で予告されてるし。

イクタの「死」に対してシャミーユだけでなく、読者も納得させようとしていたように思える。仕方ない。もうこれは仕方のないこと。ただイクタの「死」が無駄ではなかったのが、後日談で分かって良かった。正直に話すと、この作品、好きなキャラクターがいなかったけど、みんな人間味があって最後まで楽しめた。ありがとうございました。次回作も買います。

「察知されない最強職(ルール・ブレイカー)」感想

察知されない最強職(ルール・ブレイカー) 1 (ヒーロー文庫)

〈あらすじ〉
交通事故で命を落としたヒカルは、死後の世界で魂の裁きを受ける列の中にいた。死者たちは放心状態で行列に並んでいたが、意識を取り戻したヒカルは行列を外れて辺りを探索する。そこで死者が死者をいたぶるいじめの現場に遭遇した。腹が立ったヒカルは、いじめられていた青年に合図し、反撃の一手を与えることに成功する。青年と別れたヒカルは、その機転と行動力を認められ、「貴族」ふうの少年に声をかけられる。その少年、ローランドが言うには、「ある頼み事」を聞いてくれれば異世界にあるローランドの肉体に転生させてくれるというのだが―。

ラノベ作家の「みかみ」といったら「やすあき」と答える、どうも管理人です。特にこれといった考えもなく書きましたが、ラノベ作家の「三上」ってどのくらいいるのかなあ、と改めて考えると延がいたじゃないですかーやだー!おっとドラマ化主演女優の悪口はそこまでにあいておけ。

めちゃくちゃ脱線しましたが、書き出しのところの文字数は稼ぎたいのでした。はい。本作はWEBに投稿していた作品ということで、そちらは未読になります。「なろう」の書籍化(文庫化)と聞くとやはりヒーロー文庫のイメージ強い。

交通事故で命を落とした少年・ヒカルは、異世界のとある貴族の復讐を代行したことで、ファンタジー世界に転生する。レベルに応じてポイントが与えられ、任意のスキルを取得するゲームのような設定のもと、気配を断つ「暗殺者」の道を進み、数々のクエストをこなしていく。トラブルに見舞われても飄々と数々のかわすヒカルは、囚われの身の少女・ラヴィアと出会い、彼女を逃すため暗殺者としての力を発揮することになる。

題材は異世界転生モノしてはそれほど珍しい設定は見られない。スキルシステムも最初は説明を見て戸惑うも、ゲーム画面を思い起こすと感覚的に分かっていく。心惹かれる少女を救うため現代世界の少年が、異世界の暗殺者へと変わっていく様が描かれていく。暗殺者という性質上、敵にバレないように移動したり潜んだりするのでそのドキドキ感が楽しい。ヒカルは斜に構えているものの、信念はあって無法者が多い異世界であっても正しく在りたいと行動する。主人公はこうでないと。

「なろう」というかWEB掲載の宿命というか。大きな風呂敷を広げたばかりの1巻だったので今後の流れ・展開が重要になっていくかな。ヒカルとラヴィアのカップルがこれからどう生きていくのか。期待してます。

「妹さえいればいい。 10」感想

妹さえいればいい。 10 (10) (ガガガ文庫)

〈あらすじ〉
妹がいる生活、はじめました。
ついに千尋の抱えていた大きな秘密が、伊月たちの知るところとなってしまった。千尋から事情を聞かされ、表向きはそれを喜んで受け容れた伊月は、これまでどおり那由多とイチャイチャしたり、千尋を可愛がったりして、妹がいる生活を満喫する。『妹すべ』のアニメも好評を博し、招待された台湾のイベントでちやほやされるなど、売れっ子作家としても満たされた日々を送る伊月だったが……? 一方、重荷から解放された千尋にも、新たな物語が始まろうとしていた――。大人気青春ラブコメ群像劇、運命の第10弾登場!!

お盆休みが終わろうとしている今日この頃。社会人の皆さまは息してますか? 学生諸君は時間の許す限り好きなことをしてください。僕はラノベばかり読んでました。今は分からないでしょうが、それはとても大切な時間なのです。

「兄弟」としての時間を終え、「兄妹」となった伊月と千尋。この長い時間明かされなかった真実があっさりとオープンになり、それを受け入れた伊月の姿が、むしろ恐ろしいというか。妹になれて吹っ切れた千尋は良い感じで明るくなり可愛いのだけどね……。

妹の存在がどんな作用を起こすのか。それが恋愛面ではなく、情熱……作品を描く熱量に歪みが生じた、というのか、正されたというのか。伊月らしさを失い、創作に向き合えなくなってしまうのは、ある種、恋愛面を揺るがされるよりも怖い。や、このまま仕事ができないと恋愛面に影響してくるのか。表向き、那由多と上手くいっているように見えるだけにこの爆弾はおっかないねえ。