飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか15」感想

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか15 (GA文庫)

〈あらすじ〉
深層の決死行を乗り越え、地上の帰還を果たしたベル達。それぞれが果たした冒険の成果は『成長』の証。確かな前進に喜ぶ傍ら、ふと彼等彼女等はこれまで歩んできた道のりを振り返る。少年は始まりの日に還り。女神は追憶を映す炉の光に目を細め。小さき少女は灰の過去を乗り越え。鍛冶師は遠き日を重ねた空を仰ぎ。受付嬢は昔日の傷を。妖精は正義の誓いを。黒烏は金狐との今昔の物語を想う。今と過去が織りなす日常編。『英雄』が生まれる地に束の間安らぎを。これは、少年が歩み、女神が記す、―“眷属の物語”―

書き下ろしを加えた短編集で、前回の流れがあるからリューさんのことが気になって仕方がありません。こんな可愛いキャラだったっけ?

ただキャラそれぞれの過去の話だったので、ダンまちに対する興味が深くないと入り込めない感じがして、流し読みになってしまった。

「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか14」感想

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか14 (GA文庫)

〈あらすじ〉
「迷宮の孤王―アンフィス・バエナ!」絶望の『予言』は終わらない。惨禍の宴が繰り広げられた27階層で巻き起こる新たな異常事態。退路を断たれたリリ達は、ベル不在の中で『冒険』を余儀なくされる。「深層…」一方でベルとリューを待ち受ける過酷の名は『37階層』。孤独、孤立、孤絶、最凶の舞台で幕を開ける最悪の決死行。そして迫りくる“厄災”の影。かつてない過酷に翻弄される中、リューは生と死の狭間で過去の情景を見る。「私には、もう…『正義』はない」これは、少年が歩み、女神が記す、―“眷族の物語”―

600ページ超えの上に戦闘の連続で読み疲れたけれど、それに見合う熱量を受け取った。しかし前半キャラ多過ぎて誰が誰だか正直分かってない。(笑)

「声優ラジオのウラオモテ #01 夕陽とやすみは隠しきれない?」感想

声優ラジオのウラオモテ #01 夕陽とやすみは隠しきれない? (電撃文庫)

〈あらすじ〉
偶然にも同じ高校に通う仲良し声優コンビ、夕暮夕陽と歌種やすみが教室の空気をそのままお届けしちゃう、ほんわかラジオ番組がスタート!―でも、パーソナリティふたりの素顔は、アイドル声優とは真逆も真逆、相性最悪なギャル×根暗地味子で…!?オモテは仲良し、ウラでは修羅場、収録が終われば罵倒の嵐!こんなやつとコンビなんて絶対無理、でもオンエアは待ってくれない…!プロ根性で世界をダマせ!第26回電撃小説大賞、堂々の“大賞”受賞の青春声優エンタテインメント、NOW ON AIR!!

アニメ視聴中に「あ! この声知ってる! ◯◯さんだ!」と自信満々声優さんの名前を言うのだけど、スタッフロールを見るとだいたい間違っている失礼なやつ、それが僕です。ダメ絶対音感の反対の言葉ってなんて言うんですかね?

久しぶりに電撃文庫大賞作品をリアルタイム(?)……発売して日の浅い内にで読みました。あれだけの応募数を勝ち抜いてテッペンに登る作品だけあって完成度高し。何よりこの読みやすい文章よ、サクサクページ捲っていける。

ギャル娘に根暗娘。犬猿の仲のクラスメートは実はアイドル声優同士。そんな二人が出演することになった声優ラジオを軸に、プライベートでは見た目も性格も違う二人が友情とはまた異なる絆を育んでいくハートフルなお話でした。

メインキャラが女の子二人とあって百合百合しい展開も期待して、まあまあそれが補充できる場面もチラホラ。互いのことを徐々に理解していって、嫌いと言いながらも認め合っていく姿にニマニマ。最後の盛り場は上手かった。何より素の自分……二人の性格をしっかりと前面に押し出す感じで、僕ならファンになってます。

タイトルにナンバリングがされているので続きがあるのかな。そういうの意識した終わりにはなっていたので、二人の今後の関係が気になります。

「りゅうおうのおしごと! 11」感想

りゅうおうのおしごと! 11 (GA文庫)

〈あらすじ〉
「私を殺して…」奨励会三段リーグで三連敗を喫し心が折れた銀子は、八一に懇願する。「俺が連れて行ってあげますよ。絶対に死ねる場所へ」こうして二人は将棋から逃げた。それは同時に、なぜ将棋を指すのか問い直す旅でもあり―なぜ、八一は銀子を『姉弟子』と呼ぶようになったのか?なぜ、銀子は女流タイトルを求めたのか?八一と銀子の出会いと修業時代の日々、そして“浪速の白雪姫”に隠された最大の秘密が遂に明かされる告白の第11巻!将棋の神が定めし残酷な運命は、誰に微笑むのか?

八一と銀子の過去……積み重ねをぶちかまされて完全にやられました。もうすげえな、と。それ以上の感想ないよ、いや、すげえ物語だ!

銀子かわいい。

「ヤンキーやめろ。メイドにしてやる」感想

ヤンキーやめろ。メイドにしてやる (講談社ラノベ文庫)

〈あらすじ〉
俺の名は久世太一郎。十七歳。我が家は代々、執事の家系で、俺も執事として、日本有数の名家の次女、麻白お嬢様に仕えている。ある日、新たな専属メイドを探すようお嬢様から仰せつかったが、気難しいお嬢様のお眼鏡にかなう者はなかなかいない。そんな中、俺はなりゆきで、ヤンキー少女ハナのピンチを助け、妙に懐かれてしまう。ハナは少々荒っぽいが、根は真っ直ぐで、何より義理堅い。そこで俺は彼女を、お嬢様のメイドに勧誘した。「メ、メイドって…ケチャップで萌え萌えキュンの…?」「献身的に主の身に回りの世話をする、本来の意味でのメイドだ」しかし、ヤンキー少女ハナと麻白お嬢様との相性は最悪で…!?ヤンキー少女×執事×お嬢様の三角ラブコメ!?

ヤンキーって死語じゃなくてまだ存在するんですかね?
中高校生というある種のファンタジー的生命体と縁遠くなってから久しいので、ヤンキーとかもう絶滅しているのではないか。「
だってヤンキーって「今日から俺は」みたいなのでしょ? え? 違うの!?

ヤンキー、メイドになるってさ……親父の借金のかたにされそうになっていたヤンキー少女・ハナと、執事オブ執事の少年・太一郎、そしてちょっと(?)意地悪な、でも根は良い子なお嬢様・真白。この三人が織りなすラブコメ、というよりも人情物語。

ヤンキーとメイド。一見、食い合わせが悪いように思える二つの属性だけど、義理人情に厚いハナの場合、太一郎がその才能を見出した通り、確かに向いている。本物のメイドに必要なのは信頼と忠義。あれだ、ヤクザと一緒だ。この作品、任侠物ラノベまである。

ハナと太一郎と真白、ページ数がそう多くないこともあって、読みやすく纏まっている分、この三人の関係性を掘り下げるまで至っていないのでそれは続きが出てからの楽しみかな。最後のハナの大立ち回りの後にもうひと暴れする障があっても良かった気はする。それとこの三人の会話の掛け合いはもっと読みたい!

「察知されない最強職(ルール・ブレイカー) 6」感想

察知されない最強職(ルール・ブレイカー) 6 (ヒーロー文庫)

〈あらすじ〉
クジャストリアの協力を得て、日本とこの世界をつなぐ「世界を渡る術」を完成させたヒカル。あとは精霊魔法石さえ確保すれば、日本への帰還が叶う状況になっていた。しかし、念願の帰還方法を見つけたヒカルは日本とこの世界のどちらが良いのか迷い、考え込んでいた。安全が確保され、欲しいものがすぐに買える日本。もしくは、危険はあるが夢もあるこの世界。悩むヒカルはある日、同じ日本人であるセリカと偶然出会う。さらにそのころ、ポーンソニア王国ではとある奇病が流行り始めていた。体中に黒い斑点が現れ、やがては死に至る病。タイミングよく患者の元を訪れたビオスの教会関係者は、莫大な金を払えば特効薬を与えると言う。なんともきな臭い話に、ポーラたちは秘密裏に治療しようと動き始めるのだが―。

いやー話が面白くなってきている。国家規模の策略に陰謀、そして戦争と。スケールが大きくなってきて、非常に分かりやすい「悪役」たちもいるので、それを出し抜いた時の爽快感も良し。

それと同じ日本人セリカの存在……フラグの回収も良かった。世界を渡る術、日本に帰る方法があってそれに悩むヒカルとセリカ。結局はセリカが日本に還り、しかし戻ってくる術はあるのか。まあヒカルはこの世界に残る選択をすると思った。ただこっちとあっちの世界を行ったり来たりできるようになると、違う選択もできるかも。命のやりとりをしているだけに、それを回避する術は持っておきたいよねえ。今後セリカがどうなるのか注目。