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飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「星図詠のリーナ」感想

ライトノベル 一迅社文庫

星図詠のリーナ (一迅社文庫)

星図詠のリーナ (一迅社文庫)


「自分が見たことのない世界について考えると、楽しくならない? どんなひとがいて、どんなものがあるのか、って」

読んでいてとても懐かしくなるライトノベルでした。
私は富士見ファンタジア文庫が全盛期だった頃にライトノベル(当時は『ライトノベル』という言葉は使われていなかったが)を読み始めた人間ですので、『星図詠のリーナ』のような街から街へ旅をする異世界ファンタジーに惹かれる傾向があるみたいです。

地図作りが大好きで天真爛漫な王女であるリーナ。
王女さまを護るぶっきらぼうだが腕は立つ傭ダール。
リーナを妹のように想い、口の悪いダールにツンケンする侍女のサラ。

三人の地図作りの旅に驚くような物語展開はありません。
街を巡り、地図を描き、人と出会い、そして別れを告げる、それだけの物語がとても心地良い。

正直なことを言うと『星図詠のリーナ』は「売れる」ライトノベルではないと思います。
売れているライトノベルに登場するような個性の強いキャラクターは不在ですが、それでもリーナやサラ、ダールの感情の動きを文体から感じ惹きつけられる。
決してキャラクターに魅力がない訳ではない。
…最終的には主人公たち三人ではなく、パルヴィにキャラクター個性の部分では全て持って行かれた気がしないでもないですが…
はい、黙ります。

『星図詠のリーナ』は3巻で完結していますが、寧ろその先こそが読みたい!

とはいっても続きは出なさそうなので、MF文庫Jで始まったばかりの川口士さんの新作『魔弾の王と戦姫』に期待しましょう。