飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「棺姫のチャイカII」感想

棺姫のチャイカII (富士見ファンタジア文庫)

棺姫のチャイカII (富士見ファンタジア文庫)


「何でもいいんだよ。目標や目的なんて。それさえきっと――手段に過ぎねえんだろうしな、生きる為の」

魔王である父の遺骸を回収するため、竜騎士ドミニカに会いに行くチャイカと彼女を護るトールとついでにアカリ。
戦乱の影響で最愛の妹を亡くし生きる目的を喪ったドミニカと、チャイカに出逢い生きる目標を手に入れたトールとの対比。
真っ直ぐな想いで父親の遺骸を集めたいチャイカに惹かれ、彼女の願いを叶えてやりたいと行動するトール…二人の心が近づく良い物語でした。
反面、アカリの目標・目的が『トールと一緒にいる』以上のことがなくて物語に関わっているのに蚊帳の外へ追いやられている気が。彼女にも本筋に関わる目的を与えてあげて…。

竜騎士ドミニカに関する違和感の正体が分かり、実は彼女は竜が変化した姿でしかなくそこに目的も何もなかった。
竜フレドリカがチャイカ達に興味を示し、旅に同行するのは物語の展開上有りだと思っていたら…フレドリカの姿がまさかチャイカと同年代くらいの金髪美少女とは。
銀髪のチャイカ。金髪のフレドリカの美少女コンビの交流が今後楽しみ。

またチャイカを遺品のもとに導いた謎の少年ギイの登場など幾つか伏線も張られているのでこちらの展開にも期待したい。