「僕と彼女のゲーム戦争」感想
- 作者: 師走トオル,八宝備仁
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2011/06/10
- メディア: 文庫
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「ただの新入生に興味はない。この中にファミコン版スペランカーをクリアできる人がいたら、放課後視聴覚準備室まで来るがいい。以上だ」
このラノベを読み終わって必ず抱く感想が「うおおお!ゲームしてええ!!」でしょう。だってゲームしたくなるもんっ!
主人公・岸嶺は本の虫で大好きな本から人々の興味を奪ったゲームが嫌い、という設定に伴う岸嶺の思考に共感を覚えた。小説を読んでいてキャラクターの思考に共感することがほぼない私としては、この主人公の存在だけで物語にどっぷり。実はムッツリスケベなところも好きです。
現代遊戯部という名のゲーム部に無理矢理連れてこられるも、持ち前の異常な集中力を発揮し、まるでゲームの中で住人のようになりのめり込んでいる岸嶺の描写が楽しい。ゲーム会社の協力もあってゲーム作品や内容をボカすことなく書いているので「このゲームやってみたい!」と思わせ、岸嶺と同じようにゲームにハマる思考に導くことに成功していると思う。
元がお嬢様学校である伊豆野宮学園の生徒会長である天道が、生徒会長の威厳を保つためゲーム好きを隠して、ひっそりゲームをしている姿が可愛い。天道は着痩せするタイプだそうですが、服の上からでも分かるほど出るトコ出てると思いますが(表紙イラストを見ながら)
瀬名先生の「声優と結婚する」願望はもはや中学生かと笑うしかない。あまり登場しなかったが、仮部員の仁井谷の岸嶺への接し方に慣れがなく奥ゆかしい感じがして可愛いのなんの。今後の登場にわくわく。
物語序盤に出て来た岸嶺の幼馴染みとの絡みも今後楽しみなポイント。