「おまえをオタクにしてやるから、俺をリア充にしてくれ!」感想
おまえをオタクにしてやるから、俺をリア充にしてくれ! (富士見ファンタジア文庫)
- 作者: 村上 凛,あなぽん
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2011/07/20
- メディア: 文庫
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「あたしが鈴木君と仲良くなれるように協力しなさいよ! あたしがオタクになって、鈴木君といい感じになれるように!」
『隠れオタ』である主人公・直輝はクラスの美少女学級委員長に、『ギャル』の桃はオタクだが気さくなイケメンにそれぞれ恋をする。直輝はオタクの格好を改善するため、桃はオタクの知識を得るために協力体制を築き、お互いの想い人に接近しようとするお話。うん、何処かで聞いた覚えがある設定だけど、細けえことは気にするな!
「見た目ビッチだが実は生娘」というお約束の設定の桃がオタク文化を理解できないのは当然ですよね。それよりも桃がオタク丸出しの直輝を更正させるために投げる言葉がグサグサとナイフのように刺さるんですけど。積極的な行動をせずとも恋人が出来ると思っているオタクきもいとかやめて下さい! 繊細なラノベ読みの心が傷ついたらどうするんですか!
しかし格好を付けようと髪を染めるためヘアカラー使うもほとんど染まらなくて、それならと髪をブリーチをしたらやりすぎて金髪になるとか、この主人公は何処の僕ですか。
口論をしながらも互いに『友人』として信頼を深めていくも、過去女の子に距離を置かれる発言をされてトラウマになっている直輝がちょっとしたことで桃から離れようとするのは、メンタル弱いオタクっぽい行動で目を背けたくなる。それでも桃からその溝を埋める行動に出て、直輝もそれに応じることが出来たのは主人公補正のおかげ(?)僕だったらとっくに挫けてた。
オタクの鈴木君がオタク発言しても周囲に前向きな意味で取って貰えるのは、やっぱりイケメンだからだよチキショウ!