飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「魔弾の王と戦姫〈ヴァナディース〉 2」感想

魔弾の王と戦姫〈ヴァナディース〉2 (MF文庫J)

魔弾の王と戦姫〈ヴァナディース〉2 (MF文庫J)

「ありがとう。エレンを守ってくれて」
「……っ」
その言葉にリュドミラは己の行動を自覚し、顔を真っ赤にして、視線をぐるぐると彷徨わせた。そんなリュドミラの前に、エレンはなんとも気まずい表情で進み出る。
「……あ、ありがとう」
どもりながらも、礼を述べた。
リュドミラは過敏に反応し、唾を飛ばす勢いで叫んだ。
「あ、あんたなんかにお礼を言われる筋合いはないわ!」
今度こそ、戦は終わった。

コミカライズが決定した美少女バトルファンタジー『魔弾の王と戦姫』
自分の好きなライトノベルがアニメ化路線に乗るとこんなに嬉しいものなんですね!

テナルディエ公爵の息子が率いる軍を撃退したものの、その際に不気味な力を発揮した『黒い弓』に恐怖を感じ思い悩むティグルであったが、亡くなった偉大な父の言葉とティッタの支えもあり、前を向きテナルディエ公爵と対立する決意を固める。ティグルの夢に出た父ウルスの言葉を聞いていると、ティグルの人格はこの人によって形成されただと分かる良い流れだった。
ブリューヌで対立構造を深めるテナルディエ公爵とガヌロン公爵の二大貴族の派閥に属さない、中立の貴族を仲間に引き入れるため、奔走するティグル。中立の貴族であるオージュ子爵の領土を荒らす野党を一掃するため、ティグルとその補佐として同行するリムを始めとするジスタート軍であるが、その道中でリムがティグルの良き人格に触れて接近する様が丁寧に描かれ、またこの後のリムが毒蛇に噛まれたので毒を吸い出すイベントなどが重なり、エレンとティッタを抑えてまさかのリムルートに入るのかと思った。
リムの秘密にしていた『可愛い人形収集』の趣味がティグルにバレてしまい(前からティグルは知っていたのだが)、恥ずかしくていつもの冷静さを忘れて暴走するも、ティグルに「好きなことについて気を許して話せる相手を見つよう」と言われてティッタを進められるが、『気を許して話せる相手』をティグルに決める辺り完全にリム攻略されてますよ…。

ティグルとリムが仲を深めている頃、エレンはジスタート国王にアルサスでの件を説明に行くが、1巻で語れていたとおり疑心暗鬼の塊のような信頼に足る国王にうんざり。
また王都にいた二人の戦姫の内、穏やかなソフィはともかく、腐れ縁で気の合わない上に、テナルディエ公爵とビジネス面で交流のあるリュドミラとの仲は最悪。
エレンが仕切りにリュドミラの体格、特に胸の小ささをからかうが、イラストを見る限りリュドミラのおっぱいが立派なのは仕様ですよね。

帰ってきたティグルたちと合流するエレンの元に、リュドミラがやってきてまた波乱が。エレンを夢中にさせるティグルの品定めに来たものの、期待はずれのティグルの姿に文句を言うリュドミラであるが、それが気に入らないエレンとの喧嘩が絶えない。仕返しとエレンが故意にティグルにリュドミラへの湯浴みを覗かせる。

どうやら『魔弾の王と戦姫』は毎巻戦姫の全裸をティグルが拝むイベントがあるようだ…!

途中、暗殺者に襲われ怪我をしたリムを見て動揺してしまうエレンの姿もあり、完全に失望するリュミドラ。
テナルディエ公爵の打診もあってエレンの領土に軍を向けるリュミドラに応え、ついに戦姫VS戦姫の戦いが始まる。
単独でリュミドラ側に攻めようとするエレンを抑え、斥候に志願してひとり敵側に向かうティグルであったが、その道中リュミドラに出逢うも、変装していたためバレることはなくそれどころか弓の腕前を見せたら気に入られてしまうまでに。ティグルさんの弓で落とせない美少女はいない!
リュミドラの想いを知った後別れ、舞い戻ったティグルの情報を元にリュミドラ側を攻め込むエレン側。
結局は軍同士の戦いではなく、エレンVSリュドミラの熱い戦いになる。疲弊する二人であるが、以前撃退した暗殺者の生き残りが乱入しエレンを襲う――反射的にエレンを守るためリュドミラが暗殺者との間に入った瞬間、ティグルの放った矢が暗殺者を射抜く。ティグルさん…美味しいところを…。

戦いが終わってみれば、エレンとリュドミラがもっと素直になっていれば戦争にまでなかったような。(それは言わない約束)

テナルディエ公爵と不気味な占い師。不穏な動きを見せるガヌロン公爵。返事を寄越さないブリューヌ国王。戦姫に不信感しか持っていないジスタート国王。などなど周囲をみれば敵だらけの状態。
戦姫をデレさせて味方につけていくティグルさんの物語はまだまだこれからっ!

…口絵リュドミラのおっぱいの乳○を確認する作業いい加減もう止めよう…。