「人見知り部は健全です」感想
- 作者: 佐野しなの,笹井さじ
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2011/09/10
- メディア: 文庫
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「ここらで人生を変えてみないかい?」
性格等に難があり、人と上手くコミュニケーションが取れない者達が集まる『人見知り部』の残念系青春ラブコメ…という奴ですか。
無表情で良く人に勘違いされる主人公藍人と、幼なじみであがり症のヒロイン明が、下ネタ大好き美少女の先輩である乃花に強引に誘われて入部し、そこにオネエ言葉が癖の倫太郎を加え、乃花を中心に日々ドタバタするもの。しかし『人見知り部』に入らなくとも、物語開始時点で藍人と明は充分すぎるほど二人で青春してるので、別に人見知りを改善させる必要はないのではと感じてしまう。いや、駄目か。
乃花の下ネタとそれに繋がる行動に部員が振り回される様をニヤニヤしながら読むのがこの作品への基本スタイル。特に乃花の下ネタに反応して真っ赤になる明へ、更に藍人が無表情で下ネタを被せるのが笑える。動揺して恥ずかしがる明かわいいよ明。
最後までドタバタコメディを貫くのかと思いきや、乃花の正体にしんみり…と更にひっくり返して暗い幕引きにならずに済んだのは良かったと思う。
物語が綺麗にまとまっているので続きは出ないのかな。