飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「僕は友達が少ない 7」感想

僕は友達が少ない7 DVD付き特装版 (MF文庫J)

僕は友達が少ない7 DVD付き特装版 (MF文庫J)

「もうそろそろ、先に進んでもいいんじゃないかな? だって――」

TVアニメの放送も迫り、勢いに乗る『僕は友達が少ない』もクライマックスが近づいてきている。そんな内容でした。

学園祭に向けて隣人部での出し物を『映画制作』と決め、脚本や配役で大騒ぎするいつもの隣人部のドタバタに笑いながらも、序盤の理科が小鷹に向けた思わせぶりな態度が胸に引っ掛かる。
夜空とデートをしたり、星奈との『婚約者』という関係が分かったりする中で、小鷹と関わっている時のこの二人の表情や仕草が可愛く愛おしいと感じた。夜空と星奈、あるいは隣人部メンバーとの関係に対して鈍感で有り続ける小鷹だったが、それが隣人部の中でもっとも聡い理科によって否定される。
『関係』が進むことを、そしてその『関係』が進むことで何かを失うかもしれないことを拒絶する小鷹。だけど小鷹、このままではいられないよね…。

自分のクラスの映画制作で主役に抜擢された小鳩が、実は友達がいないわけではなくそれどころかクラスの人気者であった事実は兄の小鷹にとっては嬉しいことではあるも、小鳩と同じ位置にいて彼女を友人だと思っているだろうマリアにとっては寂しい事実。
笑いもありながら、全体的に切ない話や描写が目立つのはクライマックスに向けて、なのかな。

星奈にライバル心を燃やす遊佐葵や、夜空が目の敵にしているリア充生徒会長日高日向といった新キャラの登場。
佳境に向かう物語。遊佐や生徒会長がどう絡んでくるのか。

僕は友達が少ない7 (MF文庫J)

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