飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「泳ぎません。」感想

泳ぎません。 (MF文庫J)

泳ぎません。 (MF文庫J)

もい子とにいちゃんの視線が、あたしの顔よりもチョットだけ下なことに気づいた。
本人お気に入りの鮮やかなピンクのビキニを着たもい子が、羨ましそうに言う。
「うちの人生で見た中で、最も可愛いピンクやわ」

タイトル通り、水泳部なのにこの娘たちは一切『泳ぎません。』
男嫌いの三人の女の子(でも興味はある)が、時にプールサイドで、時に浮き輪にお尻を突っ込んでプールをたゆたいながら、他愛もない会話をする。ただそれだけのお話です。
ヤエ、もい子、にいちゃんの三人が、ポッと出たテーマから話を広げ、その話題が尽きかけると今まで話していた内容からサラリと次のテーマに移る。女の子たちがファミリーレストランやカフェで喋るようなことを、スクール水着を着てプールサイドでやっている。本当にそれだけの物語…と言って良いのか悩むほどストーリーと言うものはない、まったりした内容。
女の子三人だけの部活のため、男不要論とか胸を触り合ったりなど読む人によってはツボに嵌る場面が多い。実際、自分もそうでした。それだけに唯一登場する水泳部員が『気になる男の子』神卵太郎がですね…うん、すいません邪魔な存在です(ぉぃ
あまりに話に起伏がないから、好きになるかどうかは読み手次第の作品かな。