飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「優等生以上、フリョー未満な俺ら。」感想

優等生以上、フリョー未満な俺ら。 (GA文庫)

優等生以上、フリョー未満な俺ら。 (GA文庫)


不良を目指すも根が真面目な性格のためなかなか『不良』として周囲に認知されないフリョー少年と、彼を取り巻く変わった少女たちの残念ラブコメ。
新人賞らしく物語は綺麗に一冊でまとまっていて読みやすいものの、展開の広がりが狭くて物足りなかったかな。それでもキャラクター小説としては、フリョー少年悠馬の仲間想いの直向きさ、個性豊かなヒロインたちの可愛さもあって十分楽しめる。悠馬を慕い舎弟ならぬ『舎妹』になった天然美少女・姫子の登場により、悠馬に想いを寄せる幼なじみの真理亜と学級委員の朱里が焦り始め、それぞれがおかしな『勘違い』をしながらラブコメを加速させていくは良かった。ただ悠馬と三人のヒロイン達よりも、悠馬の友人であるひ弱な少年・翔と、不良少女で翔に助けられたことから彼に恋するようになった獅子谷萌(通称:ししゃも)の方がしっかりラブコメしてて読み手をニヤニヤさせてくれるのはある意味問題あるのでは。ししゃもさん本当に可愛いです。
全編読んで、悠馬が目指す『不良』については「何も不良でなくても良いのでは?」という疑問が浮かんだ。が、最初に書いた通りあくまでもこの物語は『ラブコメ』主体なのでそう気にすることでもないかな、と。