飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

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「妹ホーム」感想

妹(マイ)ホーム (電撃文庫)

妹(マイ)ホーム (電撃文庫)


妹を想う兄。兄を想う妹。貧乏に負けず、不幸に負けず、お互いを想いながら生きる兄妹を描いた物語。面白かった。

施設で育った佑と真伊の相葉兄妹は奨学金を頼りにお金持ちが通う高校に入学するも、激安の家賃で住んでいたアパートを追い出されてしまい生活の危機に瀕していた。その危機を偶然同級生という形で再会した幼なじみの舞衣に助けられ、彼女が祖母から遺産相続したボロボロの洋館に移り住むことになるのだが、その館に相葉兄妹だけでなく持ち主である舞衣とその親友美唯までも一緒に住むことに。様々な事情を持った『妹』たち三人との同居生活にこれはラブコメ展開か…というとそういうこともなく、何事にも誠実な佑の性格もあって四人の疑似家族生活が続く。ハッキリとした意志を持って真伊を想う佑の気持ちが物語の至る所で描かれていて、久しぶりにイイ主人公に出逢えたなと思った…。

はい。200ページまでは。
佑と真伊と舞衣の関係が明らかになって以降からが、この作品の本番です。
本来であればショックを受ける事実に対して逆に燃え上がり積極的になる舞衣は恐ろしい娘です。でも僕はこんな滅茶苦茶な娘が大好きなんですよね。
それとは正反対に、思いも寄らない事実を突きつけられたとはいえ、混乱して妹を見失いかけてしまった佑はお兄ちゃん失格ですよ。それでも最後には真伊の想いをしっかり掴んで引き寄せたので良しとします。
どこまでも健気に兄を慕う真伊を本当に可愛いな。こんな妹を不幸にしてはいけない。
と、物語からひとり蚊帳の外に置かれがちいだった美唯だけど、真伊と舞衣に見せる百合心は読んでいて癒されました。ありがとうございます。