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飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「魔術士オーフェンはぐれ旅 原大陸開戦」感想

魔術士オーフェンはぐれ旅 原大陸開戦【特製小冊子付き初回限定版】

魔術士オーフェンはぐれ旅 原大陸開戦【特製小冊子付き初回限定版】

  • 作者: 秋田禎信,草河遊也
  • 出版社/メーカー: ティー・オーエンタテインメント
  • 発売日: 2011/11/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • 購入: 5人 クリック: 261回
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天才少年魔術士キリランシェロからはぐれ魔術士オーフェン、そして魔王オーフェン・フィンランディの物語へ。
『魔術士オーフェン はぐれ旅』シリーズ最終章がついにスタート。俺達の愛する物語が、本当の終わりを目指して動き始める。

前作『約束の地で』から三年が経ち、再び原大陸にやってきたマヨール一行。キエサルヒマに戻ってからもアプローチを続けた結果が実ったらしく婚約者のイシリーンを連れ、更には未来ある若い二人とは正反対にお局様と化したイザベラも同行。三人はキエサルヒマからヴァンパイアになるため原大陸に渡った者達を追ってやってきたのだが、その異端者の中にはベイジットの名前も。また原大陸側でも長年の均衡が壊れ、魔術戦士とヴァンパイアとの抗争が本格化してくるのが今回の話。

『魔王』という立場から身動きの出来ないオーフェンに変わり、マヨールとイシリーン、そして魔王の娘にして魔術戦士であるラッツベインとエッジが活発に動き、ヴァンパイアと争っていく。圧倒的な力を持つヴァンパイアに対して魔王術を使い抗うのだが、魔王術の『制約』に関してより深い設定が書かれており、一見万能そうな力に見えて実は酷く使い勝手が悪いモノを生み出すのは秋田禎信の十八番なのかと。容赦なく死人を出すのは相変わらずで、それだけに強度の高いヴァンパイアがいかに脅威であるかが分かる。物語全体を通してヴァンパイアとの戦闘とその強さを書き、とにかく秋田禎信の生み出す『戦い』を楽しませてもらった。

キャラクター面に目を移すと、『魔王の妻』としか描写されてこなかった彼女の名前がついに明かされる。
ほんと、これには驚いた。他の姉妹を圧倒する口の悪いラチェットをも圧倒するママっぷりは流石。

それと魔術戦士が畏怖するブラッディ・バースに関しては、魔術戦士側の考えではなく、読者がどうしても三姉妹よりの考え方をしてしまうのは仕方がないよね。
だってあのマジクですよ? 最強の魔術士と言われましても…(苦笑)

最後に。
オーフェンが娘達と対峙するとき、しっかり父親をしているのには胸に込み上げるものがある。
滅茶苦茶やっていたあの男が人の親に。娘を想う父オーフェンに感動してしまった。

『はぐれ旅』はマヨールとイシリーンが引き継ぎ、次回『解放者の戦場』へ。