飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

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「クズがみるみるそれなりになる「カマタリさん式」モテ入門」感想

クズがみるみるそれなりになる「カマタリさん式」モテ入門 (ファミ通文庫)

クズがみるみるそれなりになる「カマタリさん式」モテ入門 (ファミ通文庫)


これだけおバカな話として幕を上げた物語が、どうしてこれほどの心地の良い読了感を生み出す終わり方が出来るんだ…。

日本に滅亡をもたらすとある女性たちを主人公の太一に『攻略』して貰うため、遠い未来からやってきたカマタリさん。美人揃いの曽我野三姉妹が将来、権力者になって日本を支配すると訴えるカマタリさんであるが、太一が三姉妹を籠絡することがイコール『日本を救う』話になるのかというと、その理由が酷い。『キング・オブ・クズ』である太一と付き合っていた過去をスキャンダルにして、権威を失墜させようと企むカマタリさんは酷いと思うが、確かに太一はクズだ。未来の技術で攻略に失敗した時はリセット出来る環境で、カマタリさんの恋愛指南の元、曽我野三姉妹の攻略を開始するものの、コミュ力の低い太一のキモいことキモいこと。女性に対して恐ろしいほど気持ちの悪い態度と口調で接する残念な太一が披露され、そのたびに攻略失敗になり最初からやり直しになる行ったり来たりの展開が笑える。

それでも繰り返される日々からバカはバカなりに学び、着実に曽我野三姉妹に近づいているのが分かり、太一の成長に驚く。カマタリさんとの漫才のような掛け合いの相性の良さから最終的には彼女とくっつくのかと思っていたが、読み進めて行くとカマタリさんとは「恋人」ではなく「親友」なんだよな。最後には三姉妹次女の曽我野笑詩としっかり恋愛して青春の甘酸っぱさも演出し、太一をちょっと格好いいと思ってしまった(本当にちょっとだけな!)