飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

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「サイハテの聖衣」感想

サイハテの聖衣(シュラウド) (電撃文庫)

サイハテの聖衣(シュラウド) (電撃文庫)


『聖衣』(シュラウド)と呼ばれる特殊な鎧を纏い、人類の敵である獣『禍憑姫』を狩る四人の少女たちの物語。
こう書くと非常にシリアスな話なのかと思うが、作者曰く『日常系戦場ファンタジー』という新ジャンル(?)の名が現すようにかなり緩い話になっている。

元売れっ子アイドルで倒産した所属事務所の借金を背負うことになった羽々姫。
ずぼらでだらしない性格ではあるものの腕は超一流の沙々羅。
生真面目で気弱な不遇っ娘の鳴々葉。
おっとりした天然系お嬢様の音々。

この四人の美少女が『聖衣』を駆る『獣装巫兵』という傭兵として、日本を守るべく『禍憑姫』を退治する民間組織で活動しているのだが、運用に莫大なコストを要する『聖衣』のせいで『禍憑姫』を狩って収入を得なければすぐに借金まみれになってしまう設定がまず描写されていて、日本の危機的な状況に反してお金に拘る美少女たちの緊張感のなさが面白い。物語は本誌連載もあって、四人の少女それそれにスポットが当たる短編形式になっている。命を落としかねない非日常に身を置いているにも関わらず、短編それぞれで四人の背景とその『日常』をしっかり描けているのは流石はベテラン作家。コミカライズも決定しているらしく、うん、確かにこれは漫画で読んでも面白いと思う。

…でも三雲さん。新しい作品を立ち上げるのも良いですが、他のシリーズを完結させるのがですね…(うわなにをするやめろー)