「魔弾の王と戦姫〈ヴァナディース〉 3」感想
- 作者: 川口士,よし☆ヲ
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2011/12/21
- メディア: 文庫
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口絵の戦姫の水浴び全裸枠、よし☆ヲさん全力出し過ぎです!(笑)
しかしソフィーヤの胸を見てしまうと、確かにリュドミラは「貧乳」です。はい。おっぱい最高!
戦姫リュドミラを退けたティグルとエレンの同盟軍『銀の流星軍』に、ブリューヌ最強の騎士ロラン率いるナヴァール騎士団が差し向けられる。テナルディエの策略によって国王の名の下に命じられティグルたちに襲い掛かるナヴァール騎士団と銀の流星軍がぶつかる戦は今まで以上に熱い展開だった。ブリューヌ王国の宝剣デュランダルで圧倒的な力を見せつけるロランに対してエレンとソフィーヤの戦姫コンビで挑み、押される彼女たちを覚醒した力とともに颯爽と戦場に現れ、ロランを打ち破るティグルの格好良さといったら。ロランの騎士としての『覚悟』とティグルの皆を守るという『覚悟』がぶつかり合った結果、迷いの生じたロランが負ける図は分かりやすい。
また戦場以外の場面では『人タラシ』ティグルの力が遺憾なく発揮される。ティッタとリムだけでなくエレンをも惹きつけ始め乙女達を悩ませるティグルは本当に罪深い人。更にはソフィーヤにも興味を持たれているのに、当の本人は異性を意識しながらも「今は色恋をする時間はない」と自制してしまう立派な『ラノベ主人公』っぷり。リム派の僕としてはティグルの寝顔を愛おしく弄るリムが可愛くて発狂しそうでした。と、出てくる美少女たちを片っ端から魅了するティグルではあるけれど、女性だけでは済まずマスハスとバートラン、オージェ、ルーリックといった男性…特に『オッサン』の心を握り、活躍しているのがこの作品の良いところ。リムとマスハスの「人には言えない趣味を持つ(持っていた)」コンビは意外と良く機能してて面白い。
今回から本格的に登場したガヌロンであるが、テナルディエとは違い狂気を孕んでいる彼の動きは恐怖を感じる。今後ティグルたちを苦しめるのはテナルディエではなくガヌロンになる予感が。それとエレンとソフィーヤの会話でジスタートと戦姫たちの内情が語られたことが伏線になり、最後のエレンがジスタートに一時戻り、親友にして恩人である戦姫アレクサンドラを救う決断をするのが唐突にならなくて素直に感心した。ティグルたちを残してジスタートに帰還するエレンたちではあるも、アレクサンドラの治める領地を戦姫と戦うこともあって暫くは戻って来れず、加えてテナルディエとガヌロン以外にもロランの死によって攻め込んできたムオジネル軍の問題もあり、混迷を極めるであろう4巻。早く読みたい!