飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

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「獅子は働かず 聖女は赤く 2 あいつも昔はイイ子だったのに」感想


「旅から旅へ」のファンタジーは僕のような富士見黄金期世代には最高のご褒美ですね。
ぽんかんさんの美麗なイラストもあり、好きなシリーズになりつつあります。

前巻では中央教会の精鋭部隊『獅子の牙』でありながら離反し、改革教会をも裏切った大罪人であること以外は書かれなかったが、今回は過去に救った村を舞台にユリウスの人物像が語られていく。エリートであったユリウスがその人生を大きく代えることになる人物『赤い聖女』と、現同行者である『竜の魔女』サロメと出逢い、救った村ヴァインハイム。そのことが禍竜戦争後に問題となり、改革教会に組したと疑われて重税を課され、反発したことから領主との間で争い事に発展。更にヴァインハイムは二頭の強力な禍竜を有して領主側に多数の犠牲も出していることもあり、事態を穏便に片付けるためユリウスが動き出す…のだが、そこにユリウスのかつての同僚にして幼い時から一緒に訓練を積んできたコルネリアも絡み、一筋縄ではいかなくなる。

過去に同じ時間を共有したコルネリアとヴァインハイムの村人…禍竜である魔女の姉妹ヒルデとエーファによってユリウスの過去が大まかではあるものの分かってくる。法を護る使命に燃えていたユリウス。そんな彼が何故コルネリアといった大事な人々と想いを裏切り、『赤い聖女』マルネーレを選んだのか。そのことについては今後明かされていくとして、昔のユリウスはサブタイトル通りの『イイコ』だったのに、どうして現在のぐうたらに堕ちてしまったのかは恐らく明かされないでしょうね。時は残酷なものです(笑)
『赤い聖女』と同じ力(?)を持っているであろう暴走娘アンナは前回では護られる一方だったのが、今回終盤ではユリウスを信じる心を村人たちにぶつけて、彼等を救う姿もありヒロインらしくなってきた。口では変態なことを言うユリウスではあるも実は純情な彼とアンナの組み合わせは見ていて実に面白い。とはいっても『幼なじみ娘』ともいえるコルネリア、あるいは想い人であったアルネーレといった存在が恋愛事情でアンナの障害になるのかな。サロメは可愛いので現状維持でお願いします(容貌的な意味合い)

正直なところ、コルネリアとの御使い同士の戦闘でヒルデとエーファは犠牲になるとばかり思っていたけど…それどころか二人の活躍によってユリウスが戦いに勝ち、姉妹を匿うための魔女の隠里まで同行することになる。魔女の隠里を探る中央教会といざこざになる展開ですか。コルネリアも復活すれば追跡者になるのでユリウス一行を追う者がどんどん増えていく予感。

最後に、
ぽんかん神の口絵と挿絵の美しい『裸』イラストは最高でした。