「あやかしマニアックス! 2」感想
- 作者: 夏希のたね,犬洞あん
- 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
- 発売日: 2012/01/16
- メディア: 文庫
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もうだめだこのライトノベル、変態しかいない。
今回も楽しませていただきました。新人さんの、しかも2巻目にしてこの安定のオチ。いや〜笑った笑った。
好きになった女の子とファーストキスまでして幸せを手に入れたと思ったら、実はその女の子は腹違いの実妹でした…という衝撃的かつトラウマになりかねないオチをつけた1巻。
今回はヒカリの親友、退魔師の小杜子をストーカーしている妖怪から彼女を救うために、和樹たちが奮闘するお話。前回の亜璃紗から今回はヒカリにスポットが当たるため、『従姉妹』大好きの僕にとってご褒美のようなラブコメでした。
小杜子をストーキングしている妖怪…姿を隠している天狗を誘い出すべく、和樹と小杜子が偽装デートをすることになるのだが、偽装と分かっていながら嫉妬メラメラのヒカリが可愛い。「親友に近づくな」と言いながら内心では「和樹が親友を好きになったらどうしよう」と考えているヒカリは、亜璃紗の言うとおり臆病で面倒な娘だけど、だがそれが良い。小杜子とのデートの際に和樹が従妹に対する想いを零す。確かにヒカリの将来を考えると彼女と和樹が結ばれるのは難しく、ではもうひとりのヒロインはというと血のつながった妹であることから、こちらに関しては不可能。ヒロインが身内であることから、突き詰めていくと恋愛を進展させるには状況が八方塞がりな気がするけど。それでもこの作品なら不可能なルートに突入してくれそうな妙な期待感が。
従妹であり、また幼なじみでもあるヒカリとの絆を回想する和樹の描写もあって、しんみりとなる後半ではあったけど、終盤の小杜子の爆弾発言と暴走によって一瞬で笑いの場が出来上がった。しかしこれは…酷い、酷すぎる。早く百合スキーの皆様に報告しないと!
最後、折角のチャンスを生かし切れないヒカリ。このままでは和樹は、将来他の女性に惹かれて童気を失い結婚して幸せな家庭を築いてしまうぞ。頑張れヒカリ!