飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「いもうとがかり 2 」感想

いもうとがかり 2 (MF文庫J)

いもうとがかり 2 (MF文庫J)


いやあ、今回も面白かった。
木星人を名乗り電波ゆんゆんだけどふとした拍子に見せる女の子らしさが可愛い恋と、そんな彼女を温かく見守る…どころか過保護になっている愛の姉妹との不思議な関係。ラブコメと紹介されているけど、これは恋愛物語だよなあ。

恋愛姉妹とともに『いもうとがかり2号』として夏を過ごす翔太。夏休み直前になり恋のクラスに転入してきた少女文月ゆうが、自分のことを『木星人』だと告げたことから波乱が始まる。自分と同じ木星人のゆうに興味を惹かれた恋は、翔太に頼んでゆうを連れてきて貰い、地球にやってきた目的を聞き出すのだが…「地球人と木星人が『交配』できるのか?」というとんでもないもの。しかもその『交配相手』としてゆうが目を付けたのは翔太で、それに強い拒否反応を示す恋と愛。恋愛姉妹にもうひとりの木星人ヒロインを加えての新たな展開となる、というのが今回のお話。

もう恋愛姉妹が可愛い!
節電のためエアコンなしの部屋で勉強する策として水着になる姉妹。恋が派手なビキニなのに対して、愛はスクール水着というどう考えてもキャラ的に逆だろうとツッコミ入れてしまう。しかし愛さんの豊満なボディを収めるには中学時代のスク水は小さすぎたようです。ゆうの登場…というよりも同じ木星人の仲間が増えたことに喜ぶ恋であったが、ゆうが翔太と交配しようと接近するのは許せないらしく、独占欲を見せる場面は良い。物語を通して翔太と恋が何だかんだ『彼氏彼女』らしいことをしてしっかり恋愛しているのがこの作品の好きなところ。愛も愛で、翔太のことを意識している描写はあるものの、それ以上に妹ラブのために二人の仲を見守っている…のだけれども、愛さん妹を箱入りに育てすぎではありませんか?

しかし最後、ゆうが木星人を否定する爆弾発言をした瞬間、「いやいやダメだろ!」と思わず独り言を言ってしまった。それを聞いた恋が失望するのかと思いきや、いつものポジティブさでゆうを元気づけるとは…これが恋の強さだ。この姉妹と翔太の恋愛模様はまだ続きそうなので、このまま打ち切りもなく3巻を超えて欲しいよぉ。