飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「そんな遊びはいけません!」感想

そんな遊びはいけません! (MF文庫J)

そんな遊びはいけません! (MF文庫J)

  • 作者: 岩波零,皆村春樹
  • 出版社/メーカー: メディアファクトリー
  • 発売日: 2012/02/23
  • メディア: 文庫
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こんなに『残念』という言葉が似合う話もそうそうないよね。
岩波零さん初作品。前シリーズの『ゴミ箱から失礼いたします』は読め読め結構攻められましたが、結局読まずに来てしまいました。

天楼学園でただひとりの風紀委員である主人公・星河時政。本来ならば風紀を乱す生徒を注意するのが彼の立場なのだが、気の弱い性格が災いしてなかなか上手く行かない。ある日、時政が中学中の電車内で痴漢に遭うのだが…その犯人がクラス委員長の真城希だった。頭も良い上に美少女でもある希の残念な一面を知り、彼女を更正(?)させるべく風紀委員になるもののこれがとんでもないこと。生徒を取り締まるどころか希の残念すぎる行動に引っ張られて自ら風紀を乱す存在になってしまう。更にはクールに見えるが中身はやはり残念なお嬢様である神崎明日奈も加わってますます風紀は乱れていく。

下ネタ全開脳内ピンクの希とクールぶっているが恋愛に興味津々で収まらない明日奈の残念すぎるヒロイン二人に振り回される時政という図が面白い。特に希の発想は突拍子もなく、何故そういう話になるのか分からずもう笑うしかない。時政と暴走するヒロイン二人との掛け合いをどれだけ楽しめるかがこの作品を好きになるどうかのポイントかな。ポンポンとヒロインの口から放たれる無茶なフリに対してひとつひとつ返していく時政は律儀な奴だ。また残念な人が多いらしい天楼学園はモブの言動もちょっとおかしいので戸惑うんですけどね。生徒の頂点に立つ時政の姉にして生徒会長の夏帆は期待通りのブラコンで良し。時政の四人の姉妹は軒並み残念そうで今後どう暴れてくれるのか期待。