飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「この中に1人、妹がいる! 6」感想

この中に1人、妹がいる!6 (MF文庫J)

この中に1人、妹がいる!6 (MF文庫J)


今回は柚璃奈メイン回。
そして将悟が二つの『覚悟』を決める転機の話でした。

学園祭の準備で慌ただしい深流院学園。心乃枝への想いを確かなものにしようとついに告白を決意した将悟ではあるも、なかなか言い出すタイミングを見つけられない。追い詰められれば告白できると、学園祭の『告白イベント』に参加して心乃枝に想いを告げることに。が、いざイベント本番となったら柚璃奈がなんと将悟に告白。更には将悟の妹の存在まで言ってしまう。動揺した将悟は結局心乃枝に告白ができず、また将悟の妹の存在が噂され雅が追い込まれていく。将悟は柚璃奈の策略を止めるため行動に出るのだが…。

将悟の想いの相手が心乃枝であることは分かっていて、今回ついに行動に出る。心乃枝に告白することを他ヒロインに報告しに行く将悟は律儀というか何というか。告白の舞台は整ったのに、柚璃奈…彼女の中に眠るもうひとりの人格によってぶち壊されてしまうモテ野郎への天罰だと思ってます。冗談はともかく、柚璃奈が創り出したもうひとつの人格と相対することで彼女を知ることが出来て二人が良好な関係になる今回の話。敵でありながら話の都合上暫く放っておかれた感じの柚璃奈に対して区切りをつけられたのは良かった。クールではあるけれど、女の子らしい羞恥心のある柚璃奈の言動は可愛い。

心乃枝と雅に対する覚悟。前者は恋人、後者は妹。特に雅に関しては、今回の騒動もあり自分の存在を考えさせられた彼女。正式に将悟の妹になることを望み、それを受け入れた将悟。将悟の母親に雅を認めて貰うため、次回行動に移りそうではあるが…柚璃奈の「ふうちゃん」と言う将悟の妹を名乗る人物が示唆されていることもあり、雅=実妹はミスリードの匂いがぷんぷんと。父親が雅に養育費を送っていたのは違う目的があったのか。
しかし瀬利さんの動きが不気味ですわ。