飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「まよチキ!11」感想

まよチキ!11 (MF文庫J)

まよチキ!11 (MF文庫J)


ひとつの物語が終わろうとしている。
クライマックス前編。ジローと彼女たちは幸せになることができるのか。

ようやく3人の気持ちが出揃った前回だったので、冒頭が苺さんとシュレ先輩で押してきたのは意外。毎度のことながらシュレ先輩の縁の下の力持ちさといったら。帰宅したジローを待っていたのは、スバル、奏、マサムネ、三人との女性恐怖症克服のための共同生活。自分の気持ちに素直になった彼女たちとジローの関係は、読んでいてとても気分が良くなる。素直になっただけでなく、覚悟も決めた彼女たちとのデート。マサムネ、奏と繋ぎ、最後はやはりスバル様ですよね。ジローの気持ちはとっくに決まっているのだから。一回は拒まれた『恋人関係』をようやく結んだジローとスバルであったが、スバルの覚悟は告白だけでは終わらず、己が愛する仕事『執事』であることを止めるところにまで至る。全校生徒の前で秘密を明かすスバル。後戻り出来ないスバルの覚悟を受け入れて、ジローが答えを出す。タイトルを裏切らない答えに、最終巻に掛かる期待の重みが増したなあ。そして最後のジローの告白は、あまりに覚悟を固めすぎだと思うぞ。あまりのことに呆然とするスバルの挿絵が、なんともまあ間抜けなんだけど天然の彼女らしいポーズではある…のかな。なんにしろ、最高のイラストだと思う。次回はラスト。覚悟して待つ。