「アウトブレイク・カンパニー 萌える侵略者3」感想
アウトブレイク・カンパニー 萌える侵略者3 (講談社ラノベ文庫)
- 作者: 榊一郎,ゆーげん
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/05/02
- メディア: 文庫
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獣娘エルビアたん表紙キタコレ!
…ですが、今回はエルビアではなく、リザードマンであるブルークにスポットが当たるお話です。なんという俺得!
神聖エルダント帝国…異世界に『常識』として浸透している人種差別。そして以前啀み合いを続ける異種族たち。それを無くすひとつのキッカケに出来ないかと慎一が考えついたのは『スポーツ』での交流…なのだが、そこは異世界。こちらの常識は通用しません!という内容のお話。
そこでスポットが当たったのが、もっとも地位の低いリザードマンであり、ブルークである。感情が見えにくいリザードマン。2巻まで読んだ読者もブルークが何を考えているか分からないと感じていたことだろうが、彼もしっかりと感情を持ち悩みながら生きていることを今回の話で書き出している。そしてその悩みを解く機会を与えてくれたのが慎一だった。慎一のお節介は単なるお節介で終わることなく解決させてくれるのが凄い。流石は俺達の慎一だぜ…という終盤のシリアス展開の話はここまでにして。
『スポーツ』…サッカーを魔法り異種族ありの世界でやるとこんな酷いことになりますよ、という見せ方が上手すぎて腹抱えて笑いました。オタク文化の『とんでもサッカーモノ』に触れまくった異世界の人々が、それを本当のサッカーだと思い込んでしまうのは仕方がないことだが、実戦してしまう…というか、実戦『出来てしまう』ところが異世界。何度も言うけど常識は通用しねえ!ボールを相手側ゴールに押し込むなら何でも構わない異世界人に対して、日本人がサッカーで出来ることなんて銃を撃つくらいしかないですよね…(違う)しかし自衛隊も異世界に順応しすぎである(笑)
ところで今回表紙のエルビア。表紙当番とあって「オタクが考える理想の獣娘」行動で大活躍。いやあツボをついて死ぬかと思いました。榊さんは分かってらっしゃるな!