飼い犬にかまれ続けて

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「ハレルヤ・ヴァンプ」感想

ハレルヤ・ヴァンプ (電撃文庫 や 6-4)

ハレルヤ・ヴァンプ (電撃文庫 や 6-4)

〈あらすじ〉
吸血鬼狩り見習いの高校生晴夜は、ある夜道に迷った少女テアを助ける。だがその翌日、彼は仲間と共に吸血鬼に襲われ、命を奪われてしまう──。
次に目覚めた時、晴夜は無傷だった。不審に思う晴夜に、テアは告げる。「この牙で晴夜の体内にわたしの血を与えたわけです」
この日から、吸血鬼狩りでありながら吸血鬼となった晴夜と、仲間からも人間からも追われる吸血姫テアとの奇妙な主従関係が始まった──!

正直なところ、目新しい設定はない。平穏な日常と世界観を描く物語前半で本を閉じてしまう人がいてもおかしくない。
けれどもこの人間と吸血鬼の物語は一章が終わってから…後半から面白くなってくる。平穏な日常が突如破られ、一気にシリアスな展開に入る。そんな中で『真祖の始祖』の吸血鬼テアと、一度は死にテアによって蘇生された『見習い吸血鬼ハンター』の主人公・大道晴夜のやり取りが堪らない。千年の時を生きた吸血鬼とは思えないロリロリ容姿のテアは、中身も子供と変わらず己の眷属にした晴夜に駄々をこねたり甘えたりしてばかり。そのご主人様に文句を言いながらも何だかんだ従う晴夜はいい奴だな。吸血鬼から狙われる血を持つテアは今や孤独な存在で、同じように人間から狙われることになる晴夜との関係がぐっと縮まるのは分かる。人間側の視点で『凶暴な吸血鬼』というイメージが植え付けられるが、テアにしても今回の敵であるグリオにしても、人間と同じように様々な吸血鬼がいることを認識する。
吸血鬼によって大切な存在を奪われたことになるユウリとレオがどんな危機を晴夜とテアに持ち込むのか。また死んだエンマがここで退場する訳もなく今後絡んでくるのを合わせると、吸血鬼側だけではなく人間側にも良からに企みを持つモノがいそうだ。
しかし人間側での最初の味方が生徒会長・リライラというのが意外でテアと正ヒロイン戦争を繰り広げて欲しい(笑)