飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「龍ヶ嬢七々々の埋蔵金2〜3」感想

龍ヶ嬢七々々の埋蔵金2 (ファミ通文庫)

龍ヶ嬢七々々の埋蔵金2 (ファミ通文庫)

〈2巻あらすじ〉
ニート地縛霊・七々々ちゃんのネトゲ三昧で電気代がヤバイ。しかも仕送りを止められ大ピンチ!
欲しければ《祭》に戻りなさいと雪姫姉さんは言うが、冗談じゃねえ!
だが金もねえ。仕方なく探したバイトは暗黒街《ツクヨミ街》へ怪しげなブツの宅配。嫌な予感が……。
一方、島の温泉地に《遺跡》があると知った俺たち冒険部は攻略に向かう。だが現地には既に雪姫姉さんの姿が!
狙いは七々々コレクション? それとも!? 奇想天外トレジャーハント・ロワイヤル第2弾!!

2巻3巻を続けて読んだので連続感想。まずは2巻から。
このお話で一番可愛いかったのは天災ちゃんでも七々々でもダルクでもない。そうです、重護の姉貴分・雪姫。重護が怪盗団『祭』の後を継がない意思表示をしたことから始まったイザコザ。雪姫は重護を見放すような発言をして別れるが、いやいやその後もこれでもかってくらい心配してますから。結局はこの二人の信頼関係の深さを知ることで終わるのだが、それにしても『祭』は義賊なのにこと七々々コレクションに関してはその矜恃から外れる行動をしている。それには重護の父親の何らかの筋の通った理由がありそうなんだけど。
次の巻の伏線になるツクヨミ街の人間たち。鉄くんは重護の良いお友達になれるような気がします。苦労人気質ということで。
あと一心のメガネ割れろ。

龍ヶ嬢七々々の埋蔵金3 (ファミ通文庫)

龍ヶ嬢七々々の埋蔵金3 (ファミ通文庫)

〈3巻あらすじ〉
俺と七々々ちゃんが住む202号室を訪ねてきた戦場なる男は冒険部の元部長にしてこの部屋の元住人だった!
七々々ちゃんとの関係は……? 一方ツクヨミ街の鉄くんが転校してきてゆんちゃんも後輩と分かり喜んだのも束の間、ゆんちゃんを監視する怪しい影が――えっ、戦場が、なぜ?
そしてなぜ天災は黒猫パジャマで俺の部屋に引き籠ってやがるんだ!? 全てが繋がるとき、次なる《遺跡》が姿を現す!!
奇想天外トレジャーハント・ロワイヤル第3弾!

ということで次は3巻。
かつての202号室の住人である戦場の登場により、苛立ちを覚える重護を描く。
七々々にとって自分は特別な存在だと思っていた重護。が、それは「七々々コレクションを最も上手く扱える」戦場という男によって覆される。
今まで七々々コレクションは登場してきたが、戦場のように華麗に扱う人間はいなかったので戦いの場面は面白かった。また一心も七々々コレクションで対抗していて『七々々コレクションVS七々々コレクション』は今後も起こる展開だろう。そして超常的な力を持つアイテム以上に、天災ちゃんの頭脳…駆け引きが冴え渡る。重護は見せ場はあったものの、ちょっと熱くなり過ぎてしまったので減点でーす!
巻を重ねるごとに七々々コレクションを狙う者が増えていく。ゆんちゃんの重要度を図り兼ねていたけど最後にまたとんでもないことを。茨が発狂しそう。
戦場は重護のライバルとしての位置づけになるのか…いや、重護のライバルは天災ちゃんでしたね。
七々々の七々々コレクションへの想いを知った重護の意識がどう変わって行くのかも注目。