「マ・オー 魔王、日本が舞台のオンラインゲームを始める」感想

マ・オー -魔王、日本が舞台のオンラインゲームを始める- (GA文庫)

〈あらすじ〉
魔王（あたし）と一緒に女子校に通いなさい！
今、異世界パラガイアでもっとも熱いゲーム「ガクエン」。
それは、日本の学園を舞台にしたオンラインゲームだった!?
気がつくと、高校生の孝助は異世界の少女に召喚されてしまっていた。
「ついに、俺も異世界の勇者に！」
「はあ？ ここはゲームの中よ」
「えっ？ オンラインゲーム!?」
その少女は、なんと本物の魔王!? しかも、ここは日本が舞台のオンラインゲームだという。そのゲームのために召喚された考助は魔王の執事として、女子校に通うはめに!?
「あたしね、漫画を読んで勉強したの。空から女の子が降ってくるのよね？ 教室の窓を突き破って」
「降ってこねえよ！」
さらに勇者と呼ばれる少女まで現れ、考助は二人の板挟みに！ 魔王と始める、学園ＭＭＯラブコメ！

魔王の術によってせっかく異世界に召喚されたのに、そこは日本を舞台にした異世界のオンラインゲームの中。いつもと変わらない日本の…しかも高校の光景が広がっている。なんという残念な展開…。

と、思っていたがそこは異世界人たちがプレイするオンラインゲーム。日本を舞台にしながら、常識知らずの彼等がまともな「学園生活」を送れるはずもない。

それは魔王でありながら全く魔王らしさのない真緒も同じ。ヒキコモリの頼りのない魔王である真緒は、まずはオンラインゲーム『ガクエン』内の学校を支配しようと、執事にした日本人の孝助とともに動き出すが、サッパリうまくいかない。
日本の常識を知る孝助がただ普通にしているだけでレベルアップを積み重ねる中、ガサツな真緒はレベルアップをそこそこに足踏み。しまいには足を引っ張り合う主従関係を見ていると「おいおいこいつ大丈夫かよ…」と思ってしまうほど不出来な魔王様。

魔王であることにプレッシャーを感じている真緒が悩み苦しむ。ワガママに振舞っているが根は弱い魔王様を支えるのは執事の仕事。彼女を立派な魔王に育てあげて欲しい。

コメディ要素が強いせいか、展開が早いためこれといった伏線もなく設定が登場するのが気になったので、もっとゆっくり進行して楽しませてくれると嬉しかったかな。と、思ったりもしました。