飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「失敗禁止! 彼女のヒミツはもらさない!」感想

失敗禁止!  彼女のヒミツはもらさない!  (MF文庫J)

失敗禁止! 彼女のヒミツはもらさない! (MF文庫J)

〈あらすじ〉
聖流学園・第二華道部――。学園屈指の美少女が集まるこの部は活動内容・入部条件など一切不明の謎の集団。
主人公・清水ショウはひょんなきっかけから、部のメンバーである妹の聖から第二華道部への入部を勧められる。
「に、兄さん。そのしみ……もしかして……?」「違うんだ聖! これはオレンジジュースをこぼしただけなんだよ!」
……一体、謎に包まれた入部条件とは何なのか……!?
訳の分らぬまま、部長・流泉寺クリスの待つ部室に向かったショウは、そこで彼女たちのヒミツを知る……!!
決して(ヒミツは)もらさない!!
新人賞優秀賞受賞! ヒミツの問題作、遂に公開!

へ、変態だぁー!!
いやあ、こんな酷いラノベを読んだのは久しぶりだね。勿論、いい意味で酷いんだけど。
まさかタイトル通りの内容だったとは…あまりにもストレートだったから気づけなかった。口絵のヒロインたちの表情…ぐっときますねえ…!(ゲス顔)

重度のシスコン主人公・清水ショウは愛する妹が所属する第二華道部の秘密を知ってしまう。それは「部員全員が『おもらし』をする」ということ。美少女部員たちのとんでもない秘密を知った清水は、それぞれ特定の状況下でおもらしをしてしまいそうになる彼女たちと行動を共にすることになる。

美少女たちの…おもらし…ごくり(←唾を飲んだ音です。誤解しないでください)
まず思ったのが「良くもまあ、こんなアホな設定で物語を書こうとしたな!」でした。だっておもらしですよ?それでどんな話を書けるのさ。
と、思っていたのだが、なるほど。世間に知れ渡れば偏見の目を向けられるこの秘密を、清水がナイトの如く守り通す流れ。普段は変態丸出しの清水であるが、妹の聖や、厨ニ病発言が痛い後輩のかりん、スポーツ少女のカエデといったおもらし美少女たちを男気溢れる姿で守ろうとする。変態の癖にカッコイイのだ。

そんな勇ましい(?)姿を見せることで、部員たちの距離を縮めていくのだけれど、ただ一人、部長のクリスだけが最後に異様な性癖を見せて引かせる。正直、清水よりもよほど変態ですね。おまわりさん、こいつです。

周囲を引かせまくったクリスは、しかし最後にはしっかり部長らしく責任を取って締めくくってくれる。加えてクリスに対するお仕置なのか、彼女にもおもらしの癖が与えられてハッピーエンド。ええ、この作品に関してはハッピーなことなんですよ。

次回に続く終わり方をしたのだけど、この作品はこれ一本で完結した方が良いのでは、と思うのだけど。まあこればっかりは続きを読んでの判断かなあ。