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飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「銀弾の銃剣姫(ガンソーディア)」感想

銀弾の銃剣姫(ガンソーディア) (MF文庫J)

〈あらすじ〉
「普通が一番」をモットーとする高校生蛍介の家に、元軍人の少女ルノアヴェルがやってきた!
彼女は異能兵《銃剣姫》としてずっと異界の侵略から世界を守ってきたが、とある理由により退役したらしい。
まだ16歳のルノアの望みは『普通の高校生活。そして、恋をすること』だった。
しかし、ドーナツすら知らない、街中で武器を振り回す、全裸で敬礼しちゃう、とどこまでも非常識な彼女のために奔走する蛍介は――異界人との戦闘に巻きこまれあっさり死亡!!
復活!? なんと不死身に……!? 
「蛍介様の魂、消えそうだったから……銀弾に、封入してしまったのであります!!」
《刻印銀弾》を巡る美少女×銃剣の最重要ミッション、始動!

むらさきゆきやさん、活躍の場を順調に広げてますねえ。GA文庫ではロリコン、ファミ通文庫では戦記ファンタジー、そしてMF文庫Jではバトルありラブコメありの現代異能モノ。良くもまあここまで書き分けるものです(笑)

普通の生活を送っているごく普通の高校生である蛍介の元にやってきたのは、ひとりの美少女。彼女、ルノアはこの世界に侵略する異界人と戦ってきた特殊な軍人であったが、能力の衰えによって退役。一般人として普通の生活を送るために蛍介の家にやってきたのだと言う。あまりにも突飛な話に笑い飛ばそうとした蛍介であるが、一般人とは程遠い人物である姉が実はルノアの上司であることを知って渋々納得。こうして蛍介とルノアの生活が始まるのである。

幼少期から異界人と戦う訓練を重ね、また実戦も経験してきた歴戦の軍人のであるルノアが「日本の日常生活」に上手く順応できる訳がない。しかし普通の生活に憧れるルノアは張り切って一般人らしい行動を取ろうとするのだが、想像通りそれが異常行動に繋がる。

「高校生になって……恋をしたい、です」

ルノアの願い。恋をするため早速蛍介にキスを迫るぶっとんだ行動に出るルノア。そこで据え膳食わない蛍介もなかなかのものだが。欠如した常識をルノアに教えるため苦労を強いられる蛍介の周囲を、今度は異界人たちが跋扈し始め、日常生活を蹂躙しようとする。

世界に六つある『刻印銀弾』を巡る戦い。

それに巻き込まれる蛍介。六つ揃うと異界人がこの世界を自由に行き来できる穴開けることが可能になることから、退役したルノアもその戦いに挑む。願った日常生活は脆くも崩れ去り、命を賭けた戦場となる。その戦いの最中、致命傷を負った蛍介がこの戦いから逃れられない運命の輪に放り込まれることになってしまうのだが、しかしそんな状況にならずとも蛍介は、ルノアを助けるために戦場に飛び込むことができる男。とはいえ、戦いという熱い場面ばかりではなく、お色気シーンも満載なのは、まあMF文庫Jらしいといえばらしいけど。

正直なところバトルもラブコメも十分ではあると思うが、せっかくルノアが非常識な人間という設定があるのだから、もっと日常生活を描いてアホをやって欲しかったかな、とは思う。普通ならありえない失敗をするルノアと、それをフォローする蛍介という構図はかなり面白いはず。次回もあるのなら、日常生活とルノアの組み合わせをガンガン書いて頂ければ嬉しいなあ。