飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

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「となりの百鬼夜行 1.砂かけババアに懐かれました。」感想

となりの百鬼夜行 1.砂かけババアに懐かれました。 (HJ文庫)

〈あらすじ〉
「ねぇ、……いれて」
ベッドの上で恥ずかしそうに身をよじる美少女――おれが学校の物置小屋で偶然出逢った砂かけババア。
大妖怪の末裔ながら極度の人見知りのため存在が消えかけている彼女=千砂をある理由から助けるはめになったのだが
――なんでおれはこんな事してるんだ!?
ぼっちな砂かけババア(16)と始める学園いちゃラブ×妖怪アクション!!

砂かけババアがヒロインだと思った?残念!見た目は幼女の16歳砂かけババアがヒロインでした!
……僕はいったい何を言っているんだ…?(困惑

『砂かけババア』といったら、まあ言っちゃ悪いですが水木しげる氏の描くお世辞にも可愛いとは言えないババアを連想します。そんなおばば様をヒロインに据えてしまっては誰が読むのだと…え?逆に読んでみたい?言われてみると僕も読んでみたいかも。いやそうじゃなくて…。

この作品に登場する『砂かけババア』はパッと見は小学生の実年齢16歳の美少女。どうやら『砂かけババア』とは妖怪の種類を現すもので、必ずしもババアではないようだ…!
そんなまだまだ未熟な『砂かけババア』こと千砂は、とある理由から「人間嫌い」になってしまった妖怪の落ちこぼれでもある。妖怪は人間を怖がらせたり驚かせたりすることでその存在を保っているのだが、人間不信の千砂は妖怪として基本的なことも出来ず消えようとしている訳です。
それを助けることになるのは、偶然千砂に出会った主人公の祐樹だ。過去に中二病を発症したことのある祐樹は、今では真っ当な高校生として日々を送り、友達が少ないと言いながらも結構親しみやすい少年だと思う。だから千砂も祐樹だけには人間不信を起こさず、その性格を矯正するため協力関係でいられたのだろう。

次第に距離が縮む祐樹と千砂。
そうなると起こるのがラブコメ的展開ですよ。「砂かけババア=妖怪を好きになるなんてとんでもない!」と考えていた祐樹も見た目の可愛さには勝てず、千砂に惹かれ始め、また千砂も自分のことを気にかけてくれる祐樹に惚れて行く。チョロい。二人ともチョロすぎる。

しかしお約束のように人間と妖怪との隔たりによる恋愛感情から揉め出す。短パンはさっさと処分すべきだったよこの変態。まあ最後には人間と妖怪の壁なんて関係ねえと千砂に告白をぶちかます男っぷりは素敵だった。うん、もう千砂から逃げられない。何にしても基本、この二人の掛け合いでテンポ良く話が進み、読みやすいのは良かったかな。けれど、最後まで読んでふと思うのが、妖怪は良いにして、砂かけババアである要素が出落ちな気がすることかな。もっと千砂が砂かけババアである必然性を物語の展開に絡めて欲しかった。