飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「這いよれ! ニャル子さん 11」感想

這いよれ! ニャル子さん 11 (GA文庫)

〈あらすじ〉
真尋が珠緒とついにデート!? 去って行ったはずのイス香に呼びかけられ、二人でケーキを食べに行くこととなり……。
ニャル子が魔法少女になったり、幻夢境へと向かうことになったGAマガジン掲載作も収録!
「お前、魔法少女になれ」
ある日、残酷無惨混沌絵巻のような戦い方ではなく、見る人に夢と希望を与えるようなものにならないかと真尋がニャル子に提案したのは「ニャル子魔法少女化計画」であった。一見してそれは、うまく行くように思えたのだが――そしてまたある日、ニャル子の下に届いた一通のメール。それは意外な事態を知らせるもので……。
――そんな風に、相変わらず騒がしい真尋の日常だが、さらに去って行ったはずのイス香の呼びかけで、なんと珠緒とケーキを食べに行くことになったりして……!?
GAマガジン掲載の2編も収録した宇宙邪神混沌コメディ第11巻!

相変わらず真尋さんたちは羨ましい濃密な日々を送っていますねえ…と、真尋さんに言ったらテレ隠しで否定するに違いない。そこが真尋さんの可愛いところ。すっかりヒロインが板についてきたな(違うわ)

今回はGA文庫マガジン掲載文を含めた短編2本+中編といった構成。GA文庫マガジン買ってもほぼ読まない自分にはありがたい仕様であります。ありがたや〜ありがたや〜。

【優しい敵の仕留め方】
ニャル子、魔法少女になる。
でもまあ姿形が変わろうとも、中身が変わる訳ではないから、グロい感じで敵の息の根を過剰に止める行為が無くなるはずもないよね。良く考えてみれば大人気某魔法少女アニメも容赦ない感じだったので、これは真尋さんの戦略ミスですな。しかしニャル子の魔法少女コスを拝めた功績は大きいと思います。

【さよならニャル子さん】
さりげないですけど、今回真尋ママの登場時間やたら長いですな。いや、ママ好きだからとてもありがたいのですが。真尋ママがいることで、ニャル子たちが真尋に這いよるペースが上がっているような。うん、思いっきりけしかけてるよね。この人もなんだかんだでこのおかしな日常を楽しんでますわ。
どうでもいい話だが、変形前のバンシィはやはりバーザムに似てるよね。あとAGEはほぼ見てません。本当にどうでもいい話だった。

【不器用じゃなきゃ恋はできない】〜【ELDER GOD SPEED LOVE】
はよ『ヴァルキリーワークス』読め、という強烈なメッセージを感じ始めましたが、恐らくは気のせい。
珠緒メインの中編。ニャル子にクー子、ハス太の濃厚な存在感に蓋をされて、クラスでも目立つはずの珠緒の影が霞んでいるようです。でも珠緒はやればできる子なんですよ!あれ?俺、何様?
ニャル子たちが地球にやってこなければ、真尋さんの恋愛事情はどうなっていたのだろうか?
と、考えると真っ先に候補として上がるのは珠緒。まあ『ニャル子さん』に限らず、他の作品でもこの手の妄想はします。しかし現実にニャル子たちはやってきて、今ここにいる。珠緒はそのことを認識しすぎて物語の枠外に身を置こうと決心しているようだが、揺さぶってみれば、年頃の女の子が己の心を偽ることなんかできやしないんだってことが分かる。我慢は身体に良くない。思ったまま進むがいいさ!あれ?俺、ほんと何様?

珠緒本格参戦(?)この後どうなることやら。アト子が喜びそうな状況に導かれている気がする……。