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飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「黒猫の水曜日2 The Man with The Red Die」感想

黒猫の水曜日 The Man with The Red Die (黒猫の水曜日シリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫)

〈あらすじ〉
イスタンブールでの戦闘以来、ごく平和な日々を送っていた篠原禊を、数日前から追うひとりの少女がいた。
彼女の名前は黒澤清美。クラスの代表として、生徒会長選に立候補した清美は、禊に選挙対策チームに参加して欲しいという……。
正臣を監視するという任務上の関係と、他の生徒たちと距離をとっていた禊だが、実直な清美と触れ合ううち、次第にその心を開いていく……
その頃、世界的軍事企業CI社は、正臣たちを狙う刺客“レッドダイ”を世に放っていた!

前回以上に面白かった。キャラクターの性格が分かっていることもあって、今回はアクション・バトルでもそれぞれどんな戦い方をしてくれるのかワクワクしながら読むことができたし、学園生活に置いても禊が生き生きと活動していく温かい気持ちにさせてくれる。ラノベでは貴重な女主人。その魅力を堪能させて頂いた。

『黒猫商会』のメンバー以外、これといった付き合いをしてこなかった禊が、生徒会長選挙活動を通して、清美とその仲間たちと友情を育んで行く。案の定というか、想定した通り、まともな選挙活動など出来る訳がない禊たん。加えて『黒猫商会』のメンツもろくでもないアドバイスしか出来ず、日常生活の溶け込んでいるのがひとつの奇跡みたいに思える。いや、溶け込んではいないか、思いっきり浮いてるわ。

単なる高校の選挙にCIAの力を持ち出す禊のコネクションに恐れ戦くが、潔癖な清美がそれを受け入れはずもなく。芯の強い清美の姿勢に心打たれる禊は、彼女から本当の友情を感じて力に変える。だからこそ、潔癖な清美が心折れそうになった時に彼女を支えることができた。

「運命を支配する男」レッドダイの胸糞悪い悪役っぷりとその美学に、物語が沸き立つのを感じる。異常な兵士を引き連れ、学園を占拠し、生徒の運命を支配しようとしたレッドダイであったが、彼に屈服せず、支配の輪を破壊しようと動いた者たちに完敗する。ある意味、今回レッドダイの支配に勝てたのは清美の勇気があったからだと思う。そして清美の勇気信じ、正臣の勇気も信じた禊の勝利とも言える。

正臣…黒猫とミリアムの対決にはまだ明かされていないこともある。禊の中に眠る仄暗い力もまた謎。貴重な女主人公が活躍するラノベということもある…このまま続いて欲しい。