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飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「ナイツ&マジック 2」感想

ライトノベル ヒーロー文庫

ナイツ&マジック 2 (ヒーロー文庫)

〈あらすじ〉
安全だったはずの演習中、突如現れた師団級魔獣ベヘモスの襲撃を何とかしのいだ、エルネスティをはじめとしたライヒアラ機操士学園の生徒たち。
しかし、戦い終わってもエルネスティの日常は平穏ではありえない。国王から無茶振りを受けたことにより、彼は幼ななじみから学生たち、さらには学園そのものまで巻き込んだ大暴走を始める。
その果てに彼は世界の常識すら踏み越えて、ついに新たなる幻晶騎士を生み出すにいたる。
強大な力を秘めた新型機。その力をめぐって、様々な人間が動き出す――。

かぁー!面白かった!
この揺るぎない面白さ、最高だね。主人公のエルだけではない、エルの才能に魅入られた者たちの活躍もしっかり描いているのが素晴らしい。

「新型機を作る」
この100年、成し得なかったことをサラリとやってのけるエルであるが、これまで彼に付き合ってきた人たち…読者も含めて…エルがそれをやれることに驚きはすれど、最後には「まあアイツならやるわ」と変な納得をしてしまう。本来ならば国を挙げた事業であるはずの「新型機開発」を、エルを核にやり遂げていくも、そこにはエル以外の人間の努力と才能もまた必要である。

単なる「趣味」が、国を、世界を巻き込んでいく。一方は趣味と考え、もう一方は国益を考えているのだから、話が噛み合う訳がない。エルの純粋な愛は、穿った見方をする国のお偉方の度肝を抜いて、否応無く彼を受け入れずにいられなくなる。新型機開発でさえ、エルにとっては通過点に過ぎない。途方もない可能性に、ただただ呆れるしかない。

エル自身の考えと、世界がエルの創るモノに向けるとの温度差が生み出したのが、後半の「新型機強奪事件」か。超有名ロボットアニメではお約束のイベントですよねえ。一番エルがしっかり認識しておかないといけないことじゃないですか。その戦いの中で、学生騎士のエドガーとディートリヒの活躍は胸がすく。特にディートリヒの変わり様は驚きだ。エルの可能性は、人の人格にも多大な影響を与える。

国益とエルの可能性…あるいは頑固なモノの考えの両立が『銀鳳騎士団』を産み落とすことになる。可能性に満ちた騎士団はとんでもない実績を武器に、世界に殴り込んでいくことだろう。