飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「斉藤アリスは有害です。 2 あなたが未来の魔王です」感想

斉藤アリスは有害です。 (2) ~あなたが未来の魔王です~ (電撃文庫)

〈あらすじ〉
それは人類で唯一人の法定「有害者」斉藤アリスと山之上秀明の出会いと事件ksら、しばらく後……。
米国より新たに送り込まれた金髪碧眼の美少女ドロシーは、「有害候補生」なる肩書きを引っさげ秀明の前に現れた。
天真爛漫に振る舞うドロシーは、しかし秀明が嫌うオカルトじみた事情を抱えていた――曰く、自分は未来からの来訪者で、しかも秀明の娘なのだ、と。
そして彼女の身に隠された秘密が明らかになるとき、秀明とアリス、仲間たちをも巻き込んで新たな事件が起こり!?

問:未来から可愛い娘がやってきたらどうしますか?
答:結婚できないから娘はできません…貴様、僕を騙す気だなあ!!

前回の事件から三ヶ月後。
街から離れて行った人々が戻ってきて、以前よりも活気に溢れる斉藤町。そんな斉藤町にやってきたのは、アリス同様の『有害指定』…その候補生であるドロシー。人の心を覗くことの出来る彼女は、突然「秀明の娘」を名乗り、更には「パパ」とまで呼び出す事態に。物事をキッチリ見極めたい秀明は、ドロシーの電波発言の真意を知るため動き始める。この時、秀明は予想だにしなかった…未来人ドロシーに秘められた壮絶な「過去」が、世界を滅びの危機に陥れることを…。

え?…これが斉藤町?
秀明にベタベタ懐くアリスは愛らしく、斉藤町はそんな彼女をしっかりと受け入れて、新たな生活を始める。秀明だけでなくアリスは友人に囲まれ、実に幸せそうで、なんと平和な風景だろうか。
秀明、アリス、そして斉藤町の平穏に波乱を持ち込むのは、有害指定候補生のドロシー。序盤は「アリスの恋のライバル」という意味で有害だったが、物語が進行するに連れてドロシーの危険性が露わになり、やがては世界の危機にまで至る。

そのドロシーの負の運命を、ひたすら真っ直ぐ受け止めようと奮闘する秀明。アリスの時もそうだった。秀明は見捨てない。納得が行くまで、運命なんかクソ喰らえと戦い続ける。そして打ち勝つのが秀明だ。
あとがきにも書いてあったが、タイトルの「斉藤アリス」ではなく、これはドロシーの物語だとなあ。ややこしくなるのは分かっているいが、タイトルを変えて遊んでも良かった気がする(おい)