飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

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「エスケヱプ・スピヰド 四」感想

エスケヱプ・スピヰド 四 (電撃文庫)

〈あらすじ〉
黒塚部隊によって、《蜂》と《蜻蛉》、そして竜胆の体が奪われた。九曜たちは仲間を奪還するため、《鬼虫》四番式・蜈蚣を目覚めさせようとする。しかし理論上は正しいはずの蘇生実験は、失敗を繰り返していた。
そんなある日、叶葉は帝都の町中で行き倒れている少女を助ける。クルスと名乗る少女は、「南が明るくなったら逃げろ」と叶葉に告げるが――?
果たして九曜は自らの半身《蜂》を取り戻すことができるのか。そしてクルスの正体とは!? 神速アクション第4弾!

滾る!滾るねえ!
四冊目までこの熱さを保てるのは、九岡さんの筆力が疑いようのないものであることを示していると思う。
因縁、因縁、また因縁と。複雑に絡み合う縁に翻弄されながら、九曜が、叶葉が、そして鬼虫の面々が、それぞれの戦場に向かって行く。

一方は戦争を呼び覚ましたくて。もう一方は戦争を起こさせまいと戦おうとしている。復活した四番式の井筒は、口と顔は悪い奴だが根は良い奴、といった感じではあるが、目覚めたばかりの彼はちょっと様子がおかしい。また五番式・万字と絆のある黒塚部隊の少女・久留守も現れ、鬼虫と黒塚部隊の戦いが本格化していく。
戦いの中に自分の居場所を見出していた井筒にとって、拍子抜けする戦争の結末に苛立ちを覚えながらも、だからといって再び戦争を呼び込むことはせず、最後に叶葉の言葉に背を押され、戦いに挑む姿は九曜と似たところがあるように思えるが。結局、井筒も叶葉の尻に敷かれそうではある(笑)

復讐に燃える久留守も戦いの中で自分の居場所を作ってくれた万字に対する想いを抱えるも、最後には九曜に敗れ、そして叶葉に籠絡される、と。九曜はその戦いで蜂を取り返したし、久し振りに鬼虫らしい戦いをしたような。
鬼虫は鬼虫で、六番式と七番式の意図不明な動きに警戒をしないといけない。黒塚部隊の戦力が減ったと思ったが、探れば探るほど謎の戦力は現れるな。
壱番式の復活はちと洒落にならない気がするが…なにより不気味な虎杖の動きに注目。