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飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「終わりのセラフ2 一瀬グレン、16歳の破滅」感想

終わりのセラフ2 一瀬グレン、16歳の破滅 (講談社ラノベ文庫)

〈あらすじ〉
これは、世界が滅亡する直前の、物語 。
《百夜教》による大規模襲撃から、1ヵ月。
グレンは呪術学校で、相変わらず野心を隠してクズを演じていた。
美十や五士、そしてクラスメイトに無能だなんだと揶揄されながらも、
のらりくらりと実力を隠すグレン。しかし平穏な時間は続かない。
グレンの実力を訝しんだ真昼の兄 柊暮人生徒会長が
内務調査を始めたのだ。圧倒的な実力を持つ暮人の前で、グレンはついに、
その力を見せることになる。人間、鬼、吸血鬼
それぞれの欲望が悲しいまでに絡み合いながら、やがて戦争が始まる。
鏡貴也×山本ヤマトの最強タッグが描く大人気学園呪術ファンタジー第2弾!

僕たちは知っている。「世界の終わり」が確実にやってくることを。それだけにグレンや、柊の人間がやっている闘争にどれほどの意味があるのか疑問に思わないでもない。しかしそれは真昼の言葉でしか語られていない「世界の終わり」だから、グレンは自分の思うまま今は突き進むしかない。

相変わらずの昼行灯っぷりのグレンであるが、しかしひとつの物語を終えてもそのままで通し続けるのを見るのは、ひとりの読者として辛いかな。そう思っていたのが通じたのか、執拗にグレンの領域に踏み込んで的確に痛いところをついて来る生徒会長・柊暮人を前に、ついに実力をお披露目。かなり強引なやり口ではあるが、その後知ることになる暮人らしい方法だ。想像以上に手強い暮人に一時従う羽目になるグレンは何処か悔しそうで、人間らしさが垣間見得る。

暮人の部下になったグレンは、深夜たちとチームを組み、後の「世界の終わり」…ウィルスと吸血鬼に関わる事件に介入して行く訳だけど、この時着ていた戦闘服に見覚えがあるような、ないような。敵を前にしてあくまでも自分の願いを実現させるために修羅と化すか苦悩するグレン…いや、悩む時点でグレンの選ぶ道はもう決まっている。結局、前回の戦いでもグレンは美十たちを見捨てなかったのだから。

見捨てない…という意味で、終始健気で可愛かったのが小百合。グレン様にはモッタイナイ従者だと強く感じたよ。