飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「ハンドレッド3 赤き女王と囚われの荊姫」感想

ハンドレッド3 -赤き女王と囚われの荊姫- (GA文庫)

〈あらすじ〉
《究極》のメカバトルアクション、第三弾!!
「お、お兄様、なぜここに……?」
「やれやれ、ご挨拶だね。僕の可愛い妹たちに、逢いに来たんじゃないか」
突如、ハヤトたち《武芸者》の前に現れた麗容な青年・ジュダル。
生徒会長クレアの兄にして《リトルガーデン》の実質的な支配者。
そこでハヤトは、学園の最高意志決定機関《LiZA》の重大な秘密を知ることに……?
時を同じくして、各国の《武芸者》が参加する『サベージ掃討作戦』が展開。
ハヤトたちを待ち受けるのは新たなる脅威《飛龍型サベージ》、さらに凶悪三人組がハンドレッドで暗躍する!
それぞれの想いが疾走する、《究極》のメカバトルアクション、第三弾!!
「リザ――私の愛する荊姫」

表紙のクレアさんを見た瞬間、「こいつは悪役に違いない」と思ってしまったのは僕だけではないはず。え?僕だけ?はい、すいません、クレアさんぶたないで下さい。

巨大民間軍事会社『ワルスラーン』
その経営者一族である生徒会長クレアは、多くの国の軍と民間軍事会社で実施する大規模なサベージ狩りに、ハヤトたち新人組を招集する。ヴァリアブルストーンが多く眠るその地に、再び密猟者たちが現れる可能性を危惧して…。
そんな中、クレアの兄にして『ワルスラーン』社長であるジュダルの思惑によって、ハヤトは『リトルガーデン』の最高意思決定機関『LiZA』の正体を知ることになる。クレアの愛する妹…人類最初の感染者リザ。そしてハヤトたちは、複雑な想いを抱えるクレアと共にサベージ狩りを開始する。

「幼馴染ヒロイン大勝利!」の展開に突入してきたこの物語。エミールにサクラに、そしてカレン。大義でいえば妹もまた幼馴染ですよね…いや納得いかねえよ!(笑)
幼馴染だらけ(?)のヒロインの中で、孤軍奮闘するクレア。相変わらずツンツンしてますが、ハヤトのこととなると動揺が見て取れる。そこが良いんです。
『ワルスラーン』『リトルガーデン』あるいは『ハーヴェイ家』の秘密に深入りさせたくなかったクレアの意図をあっさりと裏切り、リザの存在を伝えたジュダルは言葉通り、ハヤトに期待しての行動だったのかどうか。その真意が分からない。

エミールの幼馴染との再開が小さな波乱を呼び込むものの、大規模サベージ狩りが始まる。後半は当番回だけあって、サベージとの戦い、密猟者三人組との戦いを通してクレアとの絆を深める。しかしハヤトという男…いったい何人の女性との「責任」を果たさないといけないのか。エミールが静かに怖いわ。
次回で第一部完結。メディアミックスも始まるので、本当にこれまでの流れに一区切りつけて再出発する流れになるのかな。