飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「のうりん 7」感想

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〈あらすじ〉
群雲りくは自称・宇宙一かわいいスーパーアイドル。だが、草壁ゆかが宇宙一だと信じているヤツらはそれを認めようとしない。今は田舎の農業高校に引っ込んでいる草壁ゆか。弱っている今がチャンスとばかりに、りくはちょうど撮影と重なった草壁ゆかの修学旅行先、沖縄へと向かうが――!? 農業高校ラブコメなのに農業しない!? 掟破りの第7巻!!

旅行は「どこに行くか?」も大切だけど、「誰と行くか?」によって全く違う旅になる…ということを実感するくらいには歳を取りました。
田茂農林高校の修学旅行が「普通」な訳がない。波乱だらけの道中、俺こいつらと修学旅行に行きたかった…!

と、いうことで予告通りの修学旅行編です。
行先は沖縄…沖縄! 一度も行ったことねえわ! がはは!(泣き顔)
さて、この修学旅行、どこから始まるのかと思っていたら、期待通りの前日から。お祭り事は準備してる段階から楽しいですよね! なんなら前日はしゃぎ過ぎて寝付けず、当日寝坊するまである。
前日からドタバタ続き、これほど実行委員に向いている人選はないのでは…と思っていた継だが、やっぱりダメだ、ズレてるな。だがそこが継の良いところ。
空港でのお約束やめろ。絶対脱ぐと思ったわ! 舞台が沖縄とはいえ、裸度高過ぎです。特に男子のぉ! アーーーッ!(笑)
農が「デブ」呼ばわりされていることに対して、何の疑問を持たなくなってきたのはかなりヤバイと思います。

林檎ちゃんは敵視するアイドル村雲りくの登場と意味深な発言といったフラグをある程度置き去りして、沖縄旅行を満喫(?)する耕作たち。充実した日、という意味では間違っていない。
しかし水着姿にしても、裸体にしても、一番スポットが当たるのが良田さんというのは。両メインヒロインには頑張って貰いたいですね。主におっぱい方面で!

修学旅行だけでなく、これまで林檎の多くの顔を見てきた耕作。
人が他人に見せる表情はひとつだけではない。それを分かっていても、人間はどうしようもなく他人の一面だけを見て、誤解していく。
耕作はおかしな発言はすれど、真っ直ぐ林檎を見ている。恋している女性の表情を、真っ直ぐ見ている。
他人の見て、他人が思い、他人が評する「林檎像」なんか気にしない。自分が見た彼女の姿だけを信じて、耕作は突き進むことを宣言する。
その宣言を、告白を、林檎が聞いているとも知らずに。