飼い犬にかまれ続けて

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「クライシス・ギア 2 沈鬱なる青」感想

クライシス・ギア 2 沈鬱なる青 (クライシス・ギアシリーズ) (スーパーダッシュ文庫)

〈あらすじ〉
人間の危機本能に呼応する「クライシス・ウェポン」の使い手、九重慎。
セブンとの激闘を繰り広げた緋扇家襲撃事件のあと、慎は「黒の使徒」が今度は六大財閥のひとつ八芒家へと攻撃を開始したことを知る。八芒家は財閥による共闘組織「五撰陣」を編成。激化する黒の使徒との戦いの中で慎は、幼くして大剣のクライシス・ウェポンを顕現させる少女・サファイアに出会うが…!? 大切なものを守るために、救うために――決意を秘めた慎の刃が戦場を翔ける!! 本能と信念が織りなすバトルアクション第2巻!!

集英社スーパーダッシュ文庫『クライシス・ギア 2 沈鬱なる青』の推奨コメントを寄稿いたしました。
このような貴重な機会を頂き、著者である三上康明様、そして集英社スーパーダッシュ文庫編集部様、誠にありがとうございます。

と、堅苦しい話(おい)はここまでにしておいて、推奨コメントについて少し。
私の推奨コメントは帯裏に掲載されているのですが、目に入るやはり帯表の渡航先生の推奨コメントですか。
いや、ほんとね、欲望全開で素晴らしいですよね。これが人気ラノベ作家の実力…!
私と一緒に記載されているカリスマ書店員様の推奨コメントも必見です!(棒読み)

ではでは、感想に移りたいと思います。

愛する少女・緋扇紗々良を護るため、凶悪な敵『黒の使徒』セブンとの戦い、勝利した九重慎。
特防の命令に背いたことで第七種エージェントとしての権利を剥奪されてしまった慎であったが、第三種エージェント・秋山柚の好意(?)によって紗々良の護衛を続けられることに。
セブンとの戦いの最中、知ってしまった紗々良との本当の関係。家族を奪った「何か」に迫るため日々を生きる慎は、紗々良の願いを受け、ある戦いに赴く。
『黒の使徒』に狙われた六大財閥のひとつ八芒家。緋扇家が襲撃された際、傍観を決め込んだ八芒家を助けたいと訴える紗々良に反感を覚えずにはいられない慎だが、彼女の意思を尊重し、『黒の使徒』を討伐するチーム『五撰陣』に加わる。第二種エージェントをリーダーとして組織された『五撰陣』だったが、その中には慎と同じ高校生の第七種エージェント・九地楽尋務もいて、対抗心を燃やし合う。また大剣のクライシス・ウェポンを振るう幼い少女…『黒の使徒』サファイアとの出会いが、慎を家族に纏わる真実へ誘うことになる。

正義とは何か?
人道とは何か?
『黒の使徒』セブンに命を狙われ危機に瀕した際、助けてくれなかった八芒家。立場が入れ替わり、そんな奴らを助ける必要なんてない、と考えていた慎とは違い、彼等を助けたいと言う紗々良。それは紗々良の正義でもなければ、人道でもない。ただ紗々良という、ひとりの少女が純粋な心で人を助けたい、と願っただけのこと。それを分かっていたからこそ、慎は紗々良の願いを聞き入れたのだ。

特防と八芒家が能動的に『黒の使徒』を倒すべき組織された『五撰陣』…セブン撃退による興味が慎に刺さる中、それとは違う意味も持って慎に興味を抱く尋務は、第七種エージェントでありながら高い実力を持つ少年。慎にとっての好敵手…考え方の違いすぎる二人は顔を合わせれば意見がぶつかり合う。どちらの考え方が間違っているとか、正しいとか。結論が出ないだけに二人の争いは終わらない。また尋務の白いクライシス・ギアなど、謎も残る。

前回はセブンのみの登場だった『黒の使徒』であったが、今回はサファイアを始め、数人の『黒の使徒』が参戦。謎の黒のクライシス・ギアを操り、異常な戦闘力と特殊な能力を駆使してエージェントたちを苦しめる。特にサファイアを巡っては、慎の家族に関わる謎も絡み、彼女を保護するための戦いを始めるのだが、頑なに閉ざした彼女の心が慎を、紗々良を拒絶する。それでもサファイアに向き合い、彼女の心をこじ開けることに成功したのは、慎の真っ直ぐな想いと、紗々良の素直な想いがあったからこそだろう。

サファイア…瑠奈を救い出し緋扇家の庇護下に置いたものの、六代財閥の影、迦嶋田家は不気味な脅威を放っている。また紗々良との心の距離を縮める一方、幼馴染の霞耶とは思い合うがゆえ大きな溝が出来てしまった。求めていた人…『終末の探偵』も現れ、先の気になる怒涛の展開が続く。