飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「銃皇無尽のファフニール2 スカーレット・イノセント」感想

銃皇無尽のファフニール2 スカーレット・イノセント (講談社ラノベ文庫)

〈あらすじ〉
〝白〟のリヴァイアサン撃退から約二週間。悠はうっかり妹の深月の裸を見てしまったりしつつ、クラスメイトたちとつかの間の日常を過ごしていた。そんな中、悠たちのもとに、新たなドラゴン 〝赤〟のバジリスクが動き出したという情報が入る。一方、時を同じくして、学園に二人の少女が転入してきた。そのうちの一人・ティアは、頭に二本の角を
持ち、自らを人間ではなくドラゴンだと主張する。さらに彼女は悠の“お嫁さん”になると
言い出して……!?
「 わたしは、なあに?」
「君は 可愛い、女の子、だよ」
暗闇に居場所を探し続けた少女は、光に焦がれ、自らの存在の意味を見つけてゆく 。アンリミテッド学園バトルアクション第二弾!

僕にだって「お兄ちゃんのお嫁さんになるの!」って言ってくれる女の子のひとりや二人…いません。もうヤダこの人生。

リヴァイアサンを撃退した悠たち。しかし穏やかな時間は長くは続かず、またもドラゴンの脅威に晒されることになる。赤のバジリスクが求めるのは、リヴァイアサンと同じくつがいの『D』であった。バジリスクの進路先から保護された10歳の少女ティア。彼女は自分のことを「人間」ではなく「ドラゴン」だと言い、突然悠の「お嫁さん」名乗り、周囲を混乱させる。更にドラゴンを信奉するテロ組織の姿も見え隠れし、ミッドガルに不穏な影がさす。

ええ、表紙のティアちゃんかわゆいですね。イラストを見ただけで「こんな性格かな」と想像出来るのは、イラストレーターさんの力なんだろうなあ。内容もラブコメあり、バトルありと盛り上がっていた。コミカライズされるみたいだけど、漫画にしてもしっかり味が出る作品だと思う。

昔、悠に助けられたことから彼にべったりくっつき離れないティア。悠以外の人には没交渉で、なかなか心を開こうとしない。ドラゴン信奉者にドラゴンとして教育されてきたティアは、人とドラゴンは相入れない存在であると認識しているから。幼いティアを優しく諭し、人の道に戻そうとする悠と、彼を支える仲間たち。その温かさに触れて、ティアはどう感じていくのか。

テロ組織のリーダーであるキーリ。ドラゴンよりも人を殺しているという『D』の存在。前回もそうだけど、敵は圧倒的な力を持つ異形のドラゴンだけではなく、人間もまた敵だ。キーリは「人間」であることを否定しそうだが…や、一筋縄ではいかない展開だなあ。