飼い犬にかまれ続けて

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「神託学園の超越者<トランセンダー> 」感想

神託学園の超越者<トランセンダー> (GA文庫)

〈あらすじ〉
《無能》と《不戦敗》、最底辺の少女と少年が学園最強を目指す!!
超絶学園異能バトル、ここに開幕!
【我は、変革をもたらすことにした】
約一年前。突然の【神託】により、
美景原高校の生徒たちは《超越者》=人の範疇を超越した存在へと昇華する。
それはただ己が最強を目指す、超異能バトルの幕開けだった――!!
そんな熱狂の中、怠惰に過ごす渡良瀬文乃は、何の力も授からなかった《無能》天枷杏奈を助けることに。
不戦敗と呼ばれる文乃の本当の力は《六行視》。
小説として書かれたこの世界を読み、校正する力だった!
「知ってるか? ここはクソったれな小説の世界なんだぜ?」
「ならば私と最強を目指せばいい!」
全てに絶望する少年と全てに希望をもつ少女が出会う時、物語は動き出す!
超異能×学園バトル、開幕!

典型的な異能バトルモノかと思って読み始めたら…いや、確かにそうではあるんだけど、設定の見せ方で「新しい」印象を抱かせるのが非常に上手かった。これでまだ新人なのだから、これからが楽しみ。

ある日突然、世界に響いた何者かの声。まるで神であるかのような宣言をした後、日本の『美景原学園』のほぼ全校生徒が異能に目覚めた。そして神は、学園最強の能力を世界中の人々与える、という。それから一年。謎の力によって学園に隔離された『超越者』と呼ばれる生徒たちは、政府監視下のもと、放課後に最強を決めるため異能バトルを繰り広げていた。そんな中、バトルに参加する意思がない『不戦敗』こと渡良瀬文乃は、その日も戦うことなく逃げようとしていた。しかし目の前で起きようとしていたバトル…学園唯一の『無能』である先輩、天枷杏奈が『超越者』に対して「最強」を目指すと啖呵を切ったことから、文乃の運命は急展していく。

非常に分かりやすい『異能力者=超越者』が派手にバトルを繰り広げる中、主人公の持つ異能というのが、「世界が小説のように見え、読み、しかも六行先まで分かり、校正することもできる」というもの。ちょっと分かりにくいだろうが、つまり文乃の能力は「読者と同じ立ち位置で世界(物語)を見られる」というものであり、まさに神にもなれる力。が、勿論、欠点は沢山あってその制約受けながら上手く戦って行くのが面白い。

ある意味、未来を覗き見ることのできる力。そのこともあり、やる気というものをごっそり失い、周りをシャットアウトしてノンビリ学園生活を送る文乃。その彼を焚きつける『無能』の杏奈。ビックマウスで元気いっぱい覇道を行こうとする心意気に打たれた文乃とのコンビの快進撃は痛快で、この二人には「負けて欲しく!」と心から思えるほど。愛すべき元気少女・杏奈、人は異能に頼らずとも生きていけることを証明するため、走り続ける。そして文乃はそんな彼女を支えながら、道中己の過去と向き合い戦い、最強を目指す。何処までも熱い覇道は心を震わせること間違いない。