飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

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「終わりのセラフ1」感想

小説版は講談社ラノベ文庫。漫画版はジャンプSQコミックスから同時発売された鏡貴也×山本ヤマトコンビが贈る学園呪術ダークファンタジー。
物語は地下から突如出現した吸血鬼が謎のウィルスを振り撒き世界の人口を10分の1にまで減らした『世界滅亡』の前と後で別れる。
小説版は世界破滅前、漫画版がその8年後を描き、どちらも主人公は違う。また漫画版には小説版の主人公が重要人物として登場するため、より楽しくこの物語を読むには小説版の存在が不可欠。漫画版の方が入りやすいが、出来れば小説版から読んでキャラクターたちに感情を寄せて欲しい。

終わりのセラフ1 一瀬グレン、16歳の破滅 (講談社ラノベ文庫)

終わりのセラフ1 一瀬グレン、16歳の破滅 (講談社ラノベ文庫)

〈あらすじ〉
「ねえグレン。大人になっても、私たち、ずっと一緒にいられるのかな…………?」
世界が滅亡し、地上が吸血鬼に支配される直前の最後の春。一瀬グレン15歳が入学したのは、渋谷にある呪術師養成学校だった。
学校にいるのは呪術世界では有名な家系のエリート子女ばかり。
身分の低い分家出身のグレンは、胸に大きな野心を抱きながらも、クズだと嘲られながら過ごす。だがそんな中、遠い昔に約束を交わした少女の、婚約者を名乗るクラスメイトが現れて。
滅び行く世界で、少年は力を求め、少女もまた力を求めた。
鏡貴也×山本ヤマトの最強タッグが描く学園呪術ファンタジー登場!

野心のため本性と力を隠し、敵だらけの学園で無能として生活することを決めた少年グレンの姿を描く。
グレンが優れた実力者であることが読者に分かっていることもあって、差別意識だけでグレンを罵る輩を見返すのをいつかいつかと見守るのは、なかなかフラストレーションが溜まる。しかしグレンは実力を見せず、少なからず彼に期待していた者たちを裏切り、慕う従者たちが傷付いても尚、やり遂げる目的のため力を秘匿し続けるグレンに業を煮やしかけたその時…あまりに唐突な驚くべき展開の中で、グレンが見せつけてくれる。けれども同時に心の中にあり続けた大切な存在を失うことに繋がって行く。
グレンの野望。それがどう達成されるのか…その過程で誰を引き込んで行くのか。これからの物語に期待したい。

終わりのセラフ 1 (ジャンプコミックス)

終わりのセラフ 1 (ジャンプコミックス)

〈あらすじ〉
未知のウイルスにより人類は壊滅、子供だけが生き残り、地下都市で吸血鬼に支配されていた。
勝気な少年・百夜優一郎は仲間たちの犠牲のもと、ただ一人脱出に成功、復讐を誓う。
優一郎が見た新しい地上の世界とは!?

小説版から8年後の世界。小説版ではほぼ語られることのなかった人類の敵・吸血鬼が登場。そのせいか、随分と世界観が違うように感じられる。
主人公は吸血鬼を討伐する軍の新人・優一郎…であるが、先に読んでいた小説版の影響をもろに受けているので、優一郎の恩人であり出世したグレンを追いかけてしまうぅ〜!
多少柔らかい印象になったものの厳しさは相変わらずのグレン。そんな彼に放任されてもなお軍人として成長していく優一郎は、吸血鬼となった親友と合間見えることになるのだろう。
しかし小説版からだとグレンの背後に控える部下のシルエットに見覚えがありすぎて落ち着かない。早く登場させて!