飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「対魔導学園35試験小隊 3.錬金術師二人」感想

対魔導学園35試験小隊  3.錬金術師二人 (富士見ファンタジア文庫)

対魔導学園35試験小隊 3.錬金術師二人 (富士見ファンタジア文庫)

〈あらすじ〉
残存する魔力の脅威を取り締まる『異端審問官』の育成機関、通称『対魔導学園』には、劣等生の寄せ集め部隊『第35試験小隊』が存在する。
ある日、隊員の一人である杉波斑鳩が突然、学園から姿を消した。
実は彼女は、抗魔兵器開発社アルケミストの元・研究員で、生物兵器となり得る魔力を持つ幻想生物・エルフ復元の鍵を握る人物らしいのだが――。
そんな斑鳩を追って、危険区域『境界線』へと向かうタケルたち。
そこで彼らを待ち受けていたのは、探求心という名の狂気に囚われ、奈落に堕ちたもう一人の『杉波』だった――。
機械仕掛けの伝説に吼える学園アクションファンタジー!!

斑鳩さん…可愛い人だったんだな…。
前回は突如現れたマリに話を攫われたため、ようやく雑魚小隊古参の斑鳩にスポットが当たる。表紙イラストは前回メインだったキャラクターがバックになる仕様なんですね。素敵だと思います。

自分の居場所。
過去との対峙に揺れる斑鳩を描く。何を考えているか読めない斑鳩ではあるけれど、それでも付き合いの長いタケルとうさぎには彼女の変化が分かる。ひとりで全てに蹴りをつけようとする斑鳩を無視して、勝手に動き回る雑魚小隊+マリ…ってマリさん。雑魚小隊入りはしてないけれど、もう小隊の一員と考えて良さそうなほどベッタリだぞ。特に桜花とマリの素直になれない言い合いは二人の距離の近さを感じる。ほんとお前ら仲良いな。

タケルは…雑魚小隊は仲間を見捨てない。仲間の想いを背負う覚悟が出来ている。斑鳩の居場所はここだ!と言わんばかりのタケルの覚悟に、斑鳩もまた自分の居場所を温かさを感じる。この温かさを、もうひとりの自分とも言える伊砂にも感じて欲しかった。感情を知り、孤独を知る伊砂に…。
スッキリした斑鳩がタケルに向ける表情…とても可愛い。

雑魚小隊の絆は巻を重ねるごとに強まっている。次は俺たちのロリ巨乳うさぎさんの番ですね。飛ばさずにしっかりやって頂きたい。