飼い犬にかまれ続けて

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「四百二十連敗ガール」感想

四百二十連敗ガール (ファミ通文庫)

四百二十連敗ガール (ファミ通文庫)

〈あらすじ〉
『聖シンデレラ学園』――超絶美少女が集められたその聖域に、希少な男子として合格を果たした石蕗ハル。
しかし、入学早々『蟯虫齧り虫』という蔑称を頂戴し、早くも彼の青春は暗黒の中へ!
そんなある日、ラブレター的な手紙に導かれたハルを待っていたのは麗しき妖精。
彼女こそ、デレ園最凶の美少女・毒空木美也子。
彼女との出会いが、ハルの学園生活を変えていく。そう、暗黒から地獄へと!!
第14回えんため大賞《大賞》、1/420のベストヒロインを探す、大惨敗ハートブレイクラブコメ!

はっきり言わせてくれ。
このヒロイン頭おかしいだろ!(笑)
清々しいほど頭のおかしい発想から始まるラブコメ。軽快な文体にページを捲る手が止まらない。面白い物語を読み終えるとこんなに気持ちが良いものなのか、と再認識させてくれる。

女子生徒全員が美少女の『聖シンデレラ』に数少ない男子生徒として入学した主人公の石蕗ハル。女子生徒420人。この内のひとりくらい彼女になってくれる人がいるはず!そんなハルの不純な野望は入学式で引き起こした事件によって潰え、それどころか最底辺まで落ちるのだった。
女子生徒に見向きもされないどころか、あだ名をつけられ嫌われてすらいるハルに転機が訪れる。告白。どういう理由かハルに愛の告白をしてきたのは学園一とも言われる美少女の毒空木美也子だった。しかし彼女はその名前が現す通り、とんでもない毒を持っていた。一言目には暴言を吐き、直ぐに手が出る足が出る。そんな暴言暴力女を好きになれる訳もないハルが毒空木を拒絶した言葉から妙な方向へと物語が進むことになる。

「女子生徒420人中、1番彼女にしたくないというならば、ハルが419人に告白して振られてしまえば最後に残ったあたしが彼女になれる」
つまりそういうことらしい…いやいや、どういうことやねん!(笑)
発想自体は間違ってないように思えるけど、その発想に行き着くのが頭おかしい。告白するハルが男子生徒最底辺の地位を欲しいままにしていることもあって、どう考えても告白成功するはずもない。そう言い切る毒空木はじゃあ何でハルが好きなのかという疑問が湧いてくるが、その辺りは後々描写されるので安心して良い。
毒空木に半ば脅されるように始まった女子生徒告白ツアーであるが、全面協力を約束した毒空木の見事の妨害工作によってハルの評価は底辺を突き破って沈む勢い。ハル本人のアホもあるけど、どう考えても変態です。退学処分にならないのが不思議なくらい。

しかしまあ読み進めていけば進めるほど、ハルと毒空木の夫婦漫才に磨きがかかってきて口元が緩んでしまうんだよなあ。誰が見てもこの二人がベストカップルに思えるんだけど、おバカなハルが惚れっぽいばかりにくっつきやしねえわ!
大好きな女の子のため、身を犠牲にすることを厭わない男気に、毒空木が惚れる理由が見えてくる。バカはバカだけど、やるべきことに真っ直ぐになれる良いバカだ!
続きを書ける締め方をしているので、気になる椿さんとの絡みを読ませて下さいな。