飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「その設定をやめなさい! 」感想

その設定をやめなさい!  (GA文庫)

〈あらすじ〉
中二病改善委員会が中二病患者にとどめを刺す!?
葉月双×やどかりが贈る、中二病改善系コメディ!
「いつか自分の過去の恥ずかしさに気付いて苦しむのだ。ふははは!」
中二病改善委員会――それは中二病患者を助けるために元中二病・高見沢海斗が設立した委員会である。
もちろん無許諾・非公認。
海斗と、目つきの悪いお嬢様の美海、二人は上級生の朱里から「私の友達、林檎飴が中二病で困っている」と、相談を受ける。
しかし、委員会の仲間であるバイク少女・楓香が、なぜか林檎飴と仲良くなって、委員会と対立してしまう!?
自分を吸血鬼だと信じて疑わない林檎飴を一般人に戻すことができるのか!?
葉月双×やどかりが贈る、中二病全開、改善系コメディ!

雷ちゃんは私の母になってくれる女性だったのだぞ!…ハッ! 僕は一体なにを…。
『艦隊これくしょん』人気の艦娘・雷電のイラスレーターであるやどかりさんがついにライトノベルに登場ですよ、提督さん!
うん、ヒロインみんなかわええのぉ〜!

一度発症すると周囲が全く見えなくなり、やがては『黒歴史』という名のと後遺症に悩むことになる病…中二病。問題を起こす中二病の生徒の行動を改善させることを目的とした中二病改善委員会(学校非公認)のメンバーである海斗のもとに舞い込んだ依頼。それは自分を『吸血鬼』と思い込む女性の中二病を治すことだった。

ちょっと変態なところのある主人公の少年・海斗。その海斗が好意をぶつける(この表現が正しいのかどうか悩ましい…)のは、天然ふんわり少女の楓香、そして目付きと口の悪いヤンキーお嬢様の美海。この三人を軸に展開される中二病をテーマにしたラブコメで、本来ならば中二病を改善させようとする海斗が中二病なのは、昔の古傷が疼いてしまった結果か。まあ一度中二病にかかると一生治らないと思った方が良いよねえ…(経験談)

中二病を抑え込む、ということで派手な展開があったりするのだが、どうにも淡々と物語が流れて見えるのはこの作家さんの文章の特徴なのかな…や、そう感じるのは僕だけなのかもしれないけど。ラブコメの命である会話ももっと上手く盛り立てて欲しかったなあ。