飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

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「Re:ゼロから始める異世界生活1」感想

Re:ゼロから始める異世界生活1 (MF文庫J)

〈あらすじ〉
コンビニ帰りに突如、異世界に召喚された高校生・菜月昴。これは流行りの異世界召喚か!? しかし召喚者はおらず、物盗りに襲われ早々に訪れる命の危機。そんな彼を救ったのは、謎の銀髪美少女と猫精霊だった。恩を返す名目でスバルは少女の物探しに協力する。だが、ようやくその手がかりが掴めた時、スバルと少女は何者かに襲撃され命を落とした――筈が、スバルは気づくと初めて異世界召喚された場所にいた。
「死に戻り」――無力な少年が手にしたのは、死して時間を巻き戻す唯一の能力。
幾多の絶望を越え、死の運命から少女を救え! 大人気WEB小説待望の書籍化!
――例え君が忘れていても、俺は君を忘れない。

「WEB小説発」と聞くと、心のハードルがぐーーーーんと上がってしまう僕は古い考えの人間なんですかね。元々プロのライターだった方はともかく、ラノベ作家になるには新人賞を超えないといけないと思っているので、WEB小説出身者に対してはキツ目に評価してしまう。それでも面白い作品にはちゃんと「面白い!」と言うようにはしてますので、はてさて本作『リゼロ』はどんな感じなのかな?

ジャージ姿にコンビニのビニール袋を引っさげたまま異世界に召喚された菜月昴。ちょっと喧嘩が強い以外、これといった特徴のない高校不登校児のスバルは、チンピラに絡まれていたところを銀髪の美少女に助けられる。サテラと名乗る少女に恩返しするため、盗まれたサテラの徽章を取り戻そうと奔走するのだが、その過程でスバルは命を落としてしまう。しかし死んだはずのスバルが再び目覚めると、異世界に召喚されたばかりの状況に巻き戻っていた。スバルに与えられたのは「死に戻り」の能力。スバルは何度も死にながら、サテラに報いるため、戦い続ける。

コテコテのファンタジー世界に召喚された少年は、死を繰り返しながら、あの手この手で目的を達成しようと思考錯誤する。主人公のスバルは根性だけはやたら据わっていて、挫けず諦めず、恩人サテラのために素晴らしい行動力を見せる。正直、なんでこんなにスバルに行動力があるのか…その根底にあるものが理解できず、ちょっとした違和感になっていると思う。

派手な展開もなく、前半スバルが「初めて死ぬ」までは淡々と進行していくため、ここで飽きてしまう読者もいるのでは…とか思ったりしました。実際僕も飽きてましたから…後半スバルが死に、時間が巻き戻り、自分の力のことをスバルが認識してからが本番になる。スバルの進もうとする道に立ち塞がる「死」をどう回避して、どうサテラの笑顔を取り戻すのか。思考して試して失敗して死んで…また復活して。そうして死ぬ度にスバルは強くなっていく。しかし物語が巻き戻ることで、スバルと彼に関わるキャラクターの心情の温度差が出来ているように思ってしまうのだが、今後の展開でそれは埋め合わせていくのかなあ。