飼い犬にかまれ続けて

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「銀光騎士団 ―フロストナイツ―」感想

銀光騎士団 ―フロストナイツ― (電撃文庫)

〈あらすじ〉
流れ者の青年アスペルはもめ事に巻き込まれた際に、ひとりの少年と知り合う。リュシアンと名乗る彼は、少年とは思えないほどの愛らしさの中に、ただ者ではない気品を感じさせた。
汚い奇妙な風体とは裏腹に、時おり油断ならない身のこなしを見せるアスペル。その腕を見込まれてか、リュシアンにつきまとわれることに。だが、このリュシアンの供がまた普通ではない。鋭い目つきの連中に訳ありと見たアスペルは、関わらずに済まそうと思うのだが、すでに運命の大きな歯車は動きだしていた──。

ファンタジー世界ってほんと心地良いよなあ。表紙の褐色の肌の少年と金髪の美少年。正反対の容姿をしているこの二人が絆を築く、始まりの物語。

ゴード神聖帝国に侵略され支配下におかれたアジェルダン公国。その侵略戦争の際、住んでいた村は壊滅し、ただひとり生き残ったアスペルは苛酷な人生を歩み成長した。故郷を目指し旅をするアスペルは、その道中でひとりの少年を救う。女の子と見間違うほど可愛らしい容姿をした少年リュシアン。貴族の風体のリュシアンに腕を見込まれ護衛を頼まれるアスペルであったが、それを断り自分の旅を続ける。しかしリュシアンはアスペルのことを諦めきれず、追いかけてくるのだが……。

故郷を失い、生きる目的も失ってしまった少年アスペルが、訳ありの貴族リュシアン
に次第に惹かれ、彼のための戦いを始める。派手な展開などない。確かな筆力のもとに綴られるアスペルとリュシアン、そしてその仲間たちの旅は実に心地良い。口では厄介事を嫌いつつも、帝国の差別主義を見過ごすことができないアスペルとリュシアンは、ある意味似たような生き方をしている二人。頼れる仲間を募り、無謀ともいえる反逆に打って出ようとするリュシアンの戦いは本当に始まったばかりだ。