飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「マーシアン・ウォースクール」感想

マーシアン・ウォースクール (電撃文庫)

〈あらすじ〉
地球の士官学校からやってきた火星への親善大使タキオン。だがそのエリート転校生は品行方正ではなかった。傲慢にも見える振る舞いは、軍属学校のクラスメイトの総反発を招く。
その日を境にして、軍属学校の生徒には厳しい戦場への出動指令が増加する。動揺するクラスメイトにタキオンは驚くべき陰謀を告げるのだった。僕たちは名誉の戦死をするように仕組まれている、と。そして、反発する生徒たちに宣言する──僕を指揮官にしてほしい、そうすれば全員生き残れる、というのだが!?

米国のB級映画というか、近未来のFPSゲームのような世界観。はい、ちょうどXBOX360の『タイタンフォール』を買ってプレイしていたところです。タイタンかっこええ!

巨大化した虫に似た生物バグスとの戦いを余儀無くされている火星。人類の敵と戦うための軍属学校にやってきたのは、とある特殊な事情を抱えた地球の親善大使タキオンだった。不遜な態度を取り、クラスの仲間たちから距離を置かれながらもタキオンがやろうとしていることは何なのか…そしてタキオンは語る。死を仕組まれたタキオン、彼と共にいるこのクラスもまたバグスのいる死地へと放り込まれる運命にある、と。生き残るため、クラスの指揮官に名乗り上げたタキオンとその仲間たちの命運は……?

どうも主人公が好きになれず、なかなかこの世界に没入できなかったけど。物語後半、自分が火星にいる意味…やがて軍の元帥になる男を父に持ちながら、愛人の子であることから疎まれ、腹違いの兄弟の陰謀により抹殺されようという悲惨な運命。それの運命をクラスメイトたちに吐露して、助けを請い、一緒に生き残ろうと告げる辺りから盛り上がってくる。

しかし女性キャラクターがそれなりに登場するのに、やたらと男臭いな。女性キャラクターから漂うガチムチ感。何かこの辺りのキャラ付けでも損をしているような気がする。や、戦場でバグスみたいな化物と戦うのだから、体格も良くないといけないのは分かるんだけどね、ほら、そこはフィクションだから…(震え声)