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飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「流星生まれのスピカ」感想

流星生まれのスピカ (集英社スーパーダッシュ文庫)

〈あらすじ〉
流星革命――流れ星の欠片から無限のエネルギー・流星粒子(メテクル)を生み出す「流星エンジン」の発明は、人間に貧富の差をもたらし、星を持つ者が持たざる者を支配する世界へと一変させた。文明都市セントラルに住む勤労少年・シンは、ある日流れ星から生まれた不思議な少女・スピカと出会う。子供のように純真無垢なスピカは、星のエネルギーを自在に操ることが出来た。惹かれあう少年と少女は、やがて幾星霜を越えて紡がれる運命の戦いに巻き込まれていく……。無力な少年と流星生まれの少女が織りなす、星屑と蒸気の冒険譚、開幕!!

兎月さんの新作と聞いて「すわっ!今度の百合はどんな感じになるんだ!?」と思ってしまいすいませんでした。他意はありませんが、期待してしまったのは事実です。ボーイミーツガールも、良いものです。

空から降ってきた流星をエネルギーに変える技術…流星エンジンが発明されて百年。人類は多いに繁栄すると共に、差別や格差も生み出してしまった。『セントラル』と呼ばれる巨大ドーム型都市の下層で暮らす少年シンは労働に励みながら勉学に勤しむ苦学生。そんな彼が流星の落下に居合わせ…その流星から現れた不思議な少女スピカと出会ったのは、偶然か必然か。流星に関わる事象を独占する巨大企業の私兵に追われているスピカの正体とは一体……。

決めたことには真っ直ぐ突き進む苦学生のシンと、流星から生まれた摩訶不思議な美少女スピカちゃんの絆を描く青春ストーリー。ゆるゆるふわふわとした言動の目立つスピカを「守らなくてはいけない」気持ちになるのは、男の本能みたいなものだと思います。

流星エンジンを生み出した一族…大企業が全てを統べる彼等に追われるスピカには、流星に纏わる大きな秘密が隠されていて、その過程で二人は惹かれ会い、また仲間を増やしていく。鳥の刷り込み現象と同じように、シンにベッタリなスピカを愛でる作品になっているな、と。物語展開が分かりやすいだけに、どれだけキャラクターを愛せるかが楽しく読めるのか肝になるような気がする。